あなたを支えたい【HS】part2

これから ページ36

HS「ただいま」



　『おかえり』





今日も夜中に帰ってきた彼。




私は昼間の出来事を、話そうかどうか悩んでいた。





彼に話せば、きっと怒るだろうな。


怒って事務所に訴えるか、マネージャーに詰め寄るか‥
何にしろ苦悩する彼しか想像できない。




事務所が記者に警告したり抗議したとして、写真の掲載を止められるかはわからない。



記事が出たら、、、想像しただけで恐ろしい。




お金を払うのかな。



それも申し訳無くて。








自分で抱えていていいのかもわからず、


どうしようかと思っていた。





『あのさ、』




HS「ん？どした？」




『ちょっと話したいんだけどいいかな？』




HS「ああ、うん。そうだね。最近話してなかったしね。」



ソファに腰掛けて、目を閉じて話す彼はとても疲れている。





『ごめんね。疲れてるのに。


　今日も作業？』




HS「ああうん、まぁ。それより話あるんじゃないの」




『うん、、、
　あのね、最近、大丈夫？ メンバーとは話してる？」



HS「ああ 話してるよ」



『みんなが仲いいのは知ってるけど』



あまり話が続かない。


『実はね、記者の人と話をしたの。

　前から話しかけられてはいたんだけど、、、

　名刺はもらってて、、』




回りくどい喋り方になってしまう。



HS「‥‥」



『それでね、、、』







あれ？反応がない。




目を閉じてそのまま眠ってしまったらしい。





そっか、眠そうだったもんね。こんなすぐに寝ちゃうほど、疲れてるんだよね。





これ以上は話すのはやめよう。



寝顔を見ていたら、泣きそうになってしまった。





こんなに優しい人が、こんなに辛い顔をしてる。




いや、私がさせてるのか。








何だか気持ちがプツッと切れてしまったよう。





そっと彼に毛布をかけて、私は寝室へと入った。





これからどうするか、心は決まっていた。

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