あなたを支えたい【HS】part2

麻痺 ページ23

HS「おはよ」




『おはよ。おつかれさま』




今日は昼頃に、事務所の中で彼と出会った。





HS「今日はここ？」



『うん、一日。ホソクさんは？』



HS「俺も。新曲の振り付け完成させるから一日いるよ」




『頑張ってね』




HS「時間空いたら診療室行くよ」



コソッと小さな声でそう告げられた。



『うん。待ってるね』






こんな感じで、今までと変わらない生活の中で、
恋人の関係を続けている。




何日も会えないときもあるけど、電話やメールでやりとりもするようになった。





ホソクさんは、思っていた通り、彼氏になっても優しい。





不安になる暇を与えてくれないくらい、毎日何かしら連絡がある。




忙しい時間をぬって、メールをくれる。


長く会えないときは写真を撮っては送ってくれる。


電話で声を聞かせてくれる。




愛されてるんだなぁと実感できて幸せだ。




自分もできるだけ言葉で素直に伝えようと思って応えてる。






一日一回は好きだと伝える、それが私達の約束。




会えなくてもすれ違いでも、その言葉だけは伝えることで、
大丈夫だと思えるから。





コンコン




扉をノックする音。





『どうぞ』




HS「ちょっと休憩。」




『おつかれさま。』




HS「30分しかないけど」



『そっか忙しいのにありがとうね』





私が仕事用のデスクから立ち上がると、こっちへ歩いてきて、抱きしめられた。





HS「充電‥‥」





『おつかれさま フフフ笑』




HS「会いたかった‥‥あー疲れた」




『会えて嬉しいよ』




HS「またすぐ行かなきゃ。今日は遅くなるよこれは」




『大変だね』




HS「うん。でもこうしてられるから、頑張れる」





ホソクさんの胸の中は温かくて、安心する。




疲れてるけど、こうすることで元気が出るのなら、少しは役に立ててるのかな。




HS「‥‥もっと充電」




『ん？』





顔をあげると、目が合った。



ああ男の顔になった。




優しいんだけど、目を細めて鋭い目つきになると、
かっこよくてたまらない。



頭をもたれて、深いキス。




まだ数えるほどしかしてないけど、キスだけで
全身が溶けてしまいそうに甘い。





この人が、好き。




身体が熱くて、ぽーっとしてる。




彼の指の先、髪の毛の一本ですら、全てが愛おしい。





HS「好きだよ」





キスの合間に言われて、脳が麻痺する。




こんな色気のある人だって‥‥知らなかった。

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