あなたを支えたい【HS】part2

壁ドン ページ17

なんか、避けられてる？



そう思うようになったのも、ホソクさんのカウンセリングのキャンセルが、２回続いたから。




一回は仕事の合間で時間がないからって理由と、もう一回は
風邪気味っていう理由。




そんな理由でキャンセルなんて今まで一度もないんだけど。




これまでみたいに、他のみんなは仕事の合間に会いに来てはいろいろ話していくのに、ホソクさんだけは、二人で会うことがなかった。




なんか、おかしいと思うんだけど、






あのキス以来、気持ちを確かめる機会がないまま過ぎてしまって。



もう三週間。




今さら、あのキスの意味は？なんて、聞きづらい。



みんながいるときは、世間話で顔は合わすけど。








なかったことになってくのかな。




ホソクさんの気持ちがわからない。




自分から話したいですって言おうかと考えたけど、
好きですって言われても、彼は困るのかもしれない。




彼にとっての精神面を支えなきゃいけない私。


仕事にも影響する。



色恋沙汰はまずいのかなやっぱり。







うーん。わからない。









そんなときに、音楽番組の収録で、とあるスタジオにいたときのこと。





メンバーはリハーサルで忙しくて、私は廊下のロビーで仕事をしていた。




次のカウンセリングの予約は、、、






「A先生ですよね？」





『はい、そうですけど』



「あいつらの専属ドクターなんだってね。俺のこと、わかります？」



『はい、ウヌさんですよね。もちろん存じ上げてます。』




この人は、彼らより芸歴の長い先輩。



歌手のウヌさん。メンバーとも顔見知りだ。



実力もあり、年齢的にも人気も落ち着いて、ステキな人だと思う。



「ね、今度俺にもカウンセリングしてもらえないかな」




『カウンセリングですか？』




「メンタルケアって大事でしょ。あいつらが調子いいのは
　あなたのおかげだって評判だよ」




『そんなことないですよ。仕事の話は、事務所を通してでないと……』




「仕事じゃなくてプライベートならいい？」




『プライベートですか…そういうのはちょっと、やってないので…どこかおすすめのドクター紹介しましょうか』




「俺はあなたがいいんだけど」




じりじりと迫ってきて、気付けばこれ、壁ドンというやつ。




え この人なに




そういえば、前にメイクさんが言ってた。





ウヌさんは女癖悪いからって。



どうしよう。

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