ミンさんの偽彼女【YG】

悲しい ページ38

先輩からの告白は、予想外だったけれど、
そんなに驚かなかった。





なんか、何だろうこの気持ちは。





JN「昨日ね、彼と話したんだ。」




『彼？』




JN「うん、ユンギくん」





突然先輩からその名前が出てきて、心臓が大きくはねた。





『何で話したんですか？』





JN「たまたま会ったんだけどね。
　Aちゃんの話になって。
　 思わず、好きだからって言ったんだ。俺。」






『本当に？』





JN「彼氏だし、宣戦布告のつもりでね。
　 でも彼、Aちゃんとは、付き合ってないって。」





『ユンギがそう言ったんですか？』





JN「ああ。別れたのって聞いたら、ハッキリとは言わなかったけど。とにかく付き合ってないからって」





『そうなんですね』






心臓の動悸がおさまらない。



そうだったんだ。





ユンギは私と先輩にうまくいってほしいんだ。



さっさと偽の恋人を終わらせたいんだ。





そう思えて、どうしようもなく悲しかった。






JN「Aちゃん？
　 ごめんね、嫌な話だったよね。」





『あ、いえ、、』





頭がまわらない。


何を話してるのかよくわからない。





JN「すぐには無理って、わかってるから。
　 Aちゃんの気持ちが落ち着いたら、
　 俺のことも考えてみてほしい。」
















わたしは、先輩のこと、好きだった。





好きだった。





彼女さんにやめてって言われて、


先輩に近づけなくなって、


だから、ユンギに恋人のフリしてもらって。






その先輩が、彼女と別れて、
自分を好きだって言ってくれてる。





なのに、なに。



ユンギが私と付き合ってないって


そう言ったって事実が、すごくショックで。






悲しくて、胸が潰れそうに苦しい。










先輩とはその後、なんとなく会話して、帰った。







多分気を遣ってたくさん話してくれたんだけど、

ずっと上の空だったと思う。







家に帰ったら、涙が溢れてきた。








ユンギ。







わたし、ユンギともっといたかったよ。





ユンギのこと、本当の恋人みたいに思ってた。






こんなにも、好きになってた。








もう、偽の恋人なんて、無理なのかな。




離れるしかないの？

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