ちかくて、とおい。 (ymin)

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side.kei




「けいくん、どうしたの....？」


雄也君に泣いてるところを見られて、恥ずかしい。でもやっぱり涙は止まってくれない。




雄也君っていうのは、宏兄のお友達。大学の学部が同じで、仲良くなってよく家にも遊びに来てたから、俺達も一応知り合いだ。



俺に目線を合わせて頭をなでてくれる姿は、とってもかっこよかった。






「..ん、だいじょうぶ、です」

「嘘だ、全然大丈夫な顔してないよ。....とりあえず、家まで送るよ」



そう言って優しく俺の手を引いてくれる雄也君。泣いている顔がほかの人にばれないように、俯いたまま歩いた。

家までそう距離はなかったから、すぐに着いた。鍵を取り出して、鍵穴に入れて回そうとすると....。




「あれ、開いてる..？」

少し不思議に思いながらドアを開けると..









宏「けい〜、お帰り！もうすぐ帰ってくるかなって思って鍵開けといたよ....ってけいぃぃ！！！」


宏兄今日大学休みだったの？！てっきり家にだれもいないとおもってたからびっくり。

でもそれ以上に宏兄の大声にびっくり....。




あ、俺今泣いてる..。過保護な宏兄がそんなところを見たら....








「ゆ、ゆうやぁぁぁ！！何けいを泣かせてるんだよっ！！！」

「え、お、俺？！」



今にも掴みかかりそうになって怒鳴る宏兄を慌てて止める。


「ち、ちがうよ！ゆうやくんは俺を家まで送ってくれて..」


「え......？そうなのか？」




必死に首を縦に振る。雄也君もそうだよ！って慌てて言ってる。




「そうか..。すまんな雄也、勘違いして」



ふう、これでとりあえず誤解は解けて一安心....









「ちょっとまて！じゃあけいは誰に泣かされたんだ！！」

さくしゃ→←15.▽

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