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(in side)
目の前で、大ちゃんが山田にキスをした。
一番見たくなかったものを見せられた。
見たくないはずなのに、足が動かない。
金縛りにでもあったかのように、そこから動くことができない。
滲む視界に映るのは、山田と大ちゃん。
高｢ダメだよ、見ちゃ…｣
低く響く声と共に、視界が暗くなる。
多分、高木に目を塞がれてるんだ。
そのまま体を引っ張られて、気付けば楽屋から出ていた。
無言で俺の腕を引っ張る高木について行って、入れられたのは使われてない楽屋。
高｢大丈夫…じゃないよね…｣
｢…いや…ありがと、連れ出してくれて。俺、足動かなくてさ…｣
高｢そっか｣
ぽんぽんと頭を撫でて、あの優しい笑顔で俺を見つめてくる。
嗚呼、こんな優しい笑顔を向けてくれて、俺を気遣ってくれるこの人を好きになれたら良かったのに。
なんて、高木に最低だよな…。
高｢…泣かないの？｣
｢どうして泣くんだよ｣
高｢あんなの見せられて…泣くのかと思ったのに泣かないから｣
｢あんなんで泣いてたら、あの二人が付き合ったって報告受けた時に既に泣いてるよ…叶わない恋に、いつまでもうじうじして泣いてらんないよ｣
そう、泣いてられない。
何度も頭の中で繰り返してきたじゃないか。
山田を諦める、この恋を終わらせる。
そうしないと、いつまで経っても前も進めないから…。
高｢伊野尾くんは、強そうで脆いね｣
｢逆だろ…｣
高｢そうかな…強がって見せて、本当は脆い。優しく触っただけで、すぐ崩れちゃいそうで…俺はすごく心配だよ｣
｢…強がんないといけないんだよ。弱いところなんて見せたくない。いつでも強くありたいの。俺の弱さであの二人をかき乱したくない｣
本当は、気を抜けばすぐに弱さを見せそうで怖い。
かき乱したくないのは本心。
でも、かき乱して、少しでも俺のことを見てほしいのも本心。
矛盾ばかりで笑ってしまう。
高木の言う通り、俺は強がって見せてるだけの弱いやつなんだよ。
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さく(プロフ) - これって続き書いていただけないんでしょうか？ (2019年5月5日 3時) (
レス) id: 1e38e3c1b4 (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - とても感動しました！続きが気になります！！更新頑張ってください！！！！ (2019年2月3日 0時) (レス) id: a01bbaa610 (このIDを非表示/違反報告)
ふるは(プロフ) - 切ないです。いやー泣く(´；ω；｀)早く幸せになって欲しい。ただただ願います。 (2018年12月20日 10時) (レス) id: df18d22876 (このIDを非表示/違反報告)
なずな - とても、面白いです！！！更新これからも頑張ってください！！！ (2018年11月13日 14時) (レス) id: b486b14714 (このIDを非表示/違反報告)
えるさいず(プロフ) - はじめまして、この作品いつも楽しく拝見させて頂いております。私、こういうお話が大好きでして...本当にどストライクなんです、更新通知のたびに飛び上がってます（ ）更新これからも頑張ってください、応援してます^^* (2018年6月11日 21時) (レス) id: 56d0957a37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佳
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/ke_i_17
作成日時：2017年11月26日 21時
