イベリス【ymin】 (ページ7)

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「…っわ！ちゃん、どしたの？」

「ねえ、あの子達。…迷子かな？」

「あー、ぽいね、兄妹とかかな？こんだけ人いたらそりゃはぐれるよなあ…。」

まだ小学生にならないくらいの小さな女の子と男の子。

決して離れないようにとぎゅっとお互いの手を握りしめている。

2人のぷくぷくとした頬には大粒の涙が流れていて、目が溶けるのではないかと思えてしまうほどだ。

周りの通行人は大丈夫かな？と口々に心配する言葉を話してはいるが、誰かが何とかするだろうと歩みを止めることはない。

「…ぼくたち。どうしたの？迷子？」

パタパタと子供のところへ駆け寄り、しゃがんで目線を合わせて問いかける。

「おにいちゃん、いなくなっちゃった…！まっててって、いわれたのに。りくくんが、はしってって…！」

「だって！ふうせん、もらいたかったんだもん！！」

涙を零しながらもしっかりと話してくれる。

りんちゃんとりくくん。

名前も言えるようだし、インフォメーションにでも連れていくかと考える。

「よし、りんちゃんと、りくくんね？お兄ちゃんと一緒に来てたのかな。お兄さんたちとお兄ちゃん呼んでもらおっか！！」