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祝日ということもあり、駅前はたくさんの人でごった返していた。
そんな人混みの中で、身長高めの2人組…薮と光はすぐに見つけられた。
ちっちゃい大ちゃんが離れないようにとで繋いで人を避ける。
「…おはよ、2人とも。」
「おー!伊野尾に大ちゃん、おはよ。」
「2人ともおはよー!」
俺が2人に向けて挨拶をしたらご丁寧に返してくれた。
「…伊野尾ちゃん。俺もいるんだけど。」
「ん?…うぉ、山田。ちっちゃくて気づかなかった。ごめんね。」
ちっちゃいのは事実だけど山田はいつにも増してイケメンだった。
白いニットにスキニーというシンプルな服装が王子様みたいな綺麗な顔を引き立たせている。
「じゃあ、全員揃ったところでどこ行こうか。」
「うーん。この辺なんかあったっけ。」
薮の問に光がスマホを取り出し調べ始めた。
ここは?と言って見せてきたのは水族館。
徒歩で行ける範囲にあるみたい。
「いいじゃん!俺水族館行きたい!」
大ちゃんが子供みたいな笑顔を浮かべて答えた。
山田は頷いているだけだったが、心なしか楽しみにしているようだった。
「決定!!行こー!!!」
スマホでナビを開きながら光が先導する。
大通り沿いを少し歩くと、目的の水族館。
街中にあるためかそこまで大きくはないが、その分催しに力を入れているようでそれは水族館の入口に立っていた幟から見てとれた。
それにしても、
「お寿司展って…」
水族館でやるイベントとして正しいのだろうか。
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作者名:しい | 作者ホームページ:https://twitter.com/@bshii_1122
作成日時:2021年4月16日 1時