イベリス【ymin】 (ページ14)

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大ちゃんが知らない人と大ちゃんとの間をバンバンと叩いている。

知らない人の隣に座れと？

言われた通りに二人の間に腰を下ろすと知らない人と目が合った。

…あれ。このイケメン、どこかで…？

「ちゃんと薮くんに紹介するね。えー。本日うちのクラスに転校してきました！山田涼介くんでーす！！」

パチパチパチと拍手をしている大ちゃんと光の横でいたたまれなさそうにしているイケメンくん。

…あ。思い出した。

茶髪のサラサラの髪に長い鷲鼻。嫌味にならない程度に彫りの深い目鼻だちに、ちょっぴり低めの身長…このイケメンは…！

「えっと、大ちゃん。この山田涼介くんってもしかして…」

「そうそう！昨日ショッピングモールであったイケメン！！！」

まさかこんな所で再会するとは。

こんな偶然あるんだなあと関心しているとイケメン山田涼介くん、もとい山田が口を開いた。

「昨日はありがと。俺は山田涼介。また会えて嬉しいよ。」

眩しすぎて見えないほどの王子様スマイル。

これは人気出るだろうなあ。

「ん。よろしく。俺はA組の伊野尾慧。こっちは同じクラスの薮。」

薮です、と薮もお得意の爽やかスマイルで対抗する。

「そういえば4人はどういう関係なの？」

山田が誰にともなく問いかける。

俺は白米を頬張るので忙しい。

誰か答えてくれるでしょ。

「えーと、小学校からの幼なじみ。ちなみにそこ二人は双子。」

似てないけど、と紹介してくれた光。

どうやら俺と大ちゃんが双子であることは伝えていなかったらしい。

「え！？二人って、伊野尾くんと有岡くん？」

「そうそう。ちなみに俺のことは大ちゃんでいいよ！そっちのキノコのことは好きに呼んで！」

「誰がキノコだちび！！！」

「ちびじゃないし、まだ伸びる！！！」