Code Blue 『The Path of Life 2』

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『うーん、DVしそうな人には見えないんだけどなぁ〜』

「大体そんなもんだろ」



彼氏さんの話を聞き終え、
必要情報を書き込んだファイルを唸りながら眺める

人当たりが良くて優等生タイプ
優し気で、心から横田さんを心配しているように見えた



「そして左利き」

『左・・・』


自らの左の手を軽く握って藍沢君は言う

手元の横田さんのCT結果
鼻が左からくの字に曲がっていた

痛みを想像して思わず鼻を抑える



「左の拳で殴られたんだろうな」



私の顔を見て平然と言い放った彼の後を
眉をしかめながら追った。

医局のホワイトボードのフライトドクターの欄には緋山先生の顔写真が張られている。
それで思い出したかのように藍沢君に声をかけた。





『藍沢くん』

「なんだ」

『大丈夫？』




椅子に座りカルテを書き込む彼は振り返らない
私も医局にいた白石先生の隣に座り、パソコンを開いた




「患者のことならわからない」

『そうじゃなくて、藍沢君自身が』



私の言葉に彼のペンが止まる。
そうしてこちらに椅子ごと振り向き言った。



「挽回する」


輝く目が、意志の強さを表している。
あぁ彼はこんなミスで落ち込むような人ではなかった。

ちょっと嬉しくなって薄く口元に笑みを浮かべる。



「どうせまた俺がヘリで飛ぶことになる」

『すごい自信ね』

「自信じゃない。事実だ」



きっぱりと言い切る彼に笑いがこみ上げる
いいなぁ、自分の腕に自信がある人の発言。

負けたくない




『ふふ、藍沢君がヘリ乗る前に私が乗っちゃうから。
藍沢君はそこでカルテ整理してて』

「Aはその前に目を治せ。
みっともないぞ」

『み、みっともないとは失礼な・・』

「あ…、あの」



軽口のたたき合いに白石先生が驚いたように私たちを見る。
どうしたの？っと彼女の方に顔を向けると、
すごく言いずらそうに口を開いた

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