#125 ページ35
…
朝、
携帯に一通のメール。
ーーー
to.大倉
今日は絶対に登校するな。
すばる
ーーー
安「おくら！早く！！生徒会早めに行かなあかんねんで！」
玄関の方からやすの呼ぶ声が聞こえる。
大「なぁ、すばるくんから来んなってメールきた」
安「え？なんで？」
大「…さぁ。」
わからんから、とりあえずヤスだけ先に学校に行くように伝え、すばるくんに電話する。
渋「おお、大倉か？」
大「うん、どうしたん？」
渋「今日絶対に校舎行くなよ。部屋から1歩も出んな。」
大「なんでよ。俺今日始業式の司会進行せなあかんねんけど」
渋「別に行ってもええけど、親父さん…来るぞ」
大「えっ……」
親父が？
なんで……。。
渋「始業式、理事長さん直々の挨拶あんねん。
あのおっさんも来るやろ。」
大「嘘やん……」
渋「わかったら部屋から出んなよ」
念を押されて、分かったとしか言えず、そのまま自宅待機。
休むって連絡せなあかんよな…
大「ヤスと、会長と、村上先輩…」
まずは会長。
コールが耳元で鳴るけど、あの人そもそも携帯あんま見ないでしょ？
持っている意味あんまなさそうな携帯やなって思っててんけど…
会長「もしもし」
大「…！あ、おはようございます。」
会長「おはよう。体調は大丈夫かい？
ゆっくり休んで大丈夫だから。しっかり休息を取るように」
大「え？」
体調？最近会長に体調の話なんかした？
会長「？あ、さっき2学年の丸山くんから伝言があって、渋谷くんに看病してもらってるから今は電話できない状態だと……」
大「あ、はい。今やっと電話できるようになったんで…すいません。」
会長「気にしなくていいよ。ゆっくり休ん休みなさい」
大「ありがとうございます。失礼します…」
ﾌﾟﾂ､と電話が切れる。
体調不良って……言うといてくれたん？
丸ちゃんが？
大「天才かよ…」
その後、村上先輩も同様、
村「あとでヤスに台本取りに行かせるから」
とだけ告げられた。
司会進行の台本原稿は俺の手元に1本、そして
照明係のそれぞれにひとつづつ、コピーがある。
ヤスが取りに来るなら、その時に説明しよ……
……なんて説明するん？
…
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作者名：ゆうか | 作成日時：2020年4月7日 10時
