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…
ピンポーン
最近どんだけ動いてへんかったん俺…
階段上がるだけで腰痛いし、急いだから息が上がるし。
丸「はーい。あら?たつよしくん」
大「えぇ、まだそれで呼ぶん?
ってちゃうちゃう、ヤス来てへん?」
丸「ふふ、待っててな?」
奥から出てきたのは、目を赤く腫らしたヤス。
俺が、こうしたんよな……
安「…」
大「…ごめんヤス。帰って一緒に飯食お?」
丸「ほら、章ちゃん。はよ帰ってくれな僕も困るんやけどなぁ」
口ではそんなこと言ってるけど、
表情はすごく優しい丸。
安「あ、ごめん……ありがとうな、丸」
大「お邪魔しました」
丸「うん。」
丸と別れてから、ヤスの手を握って歩き出す。
いつもならくっつくように俺の横を歩くヤスも、
今日は少し後ろで俺に手を引かれて歩いてる。
弱々しい、感じ。
安「…」
大「…ヤス?」
玄関まで戻ってきたけど、それより先に来ないヤス。
大「飯食わんの?」
安「…」
首を横に振るだけ。喋らない。
大「俺の事、嫌いになった?」
安「っ」
さっきより大きく首を横に振る。
今、やすは何を考えてる?
安「…ごめん」
大「俺の方こそ、ごめん。」
安「…」
あ、また泣いてもた……
もぉ、泣かんといて……
ヤスの涙、綺麗やから。
今までの思い出も一緒に流れていきそうやねん。
…
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作者名:ゆうか | 作成日時:2020年4月7日 10時