旱天慈雨【続】3 (ページ30)

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安「あー、気持ちよかった～！」

亮ちゃんが話終えると、丁度ヤスが風呂から上がってきた。

安「あれ？2人ともベランダ？

何話してるん？」

大「…」

錦「章ちゃんがどんくさいって話」

安「なっ！どんくさないし！
最近全然コケへんくなったもん……あ、」

大「え、前まで転けてたん？」

上手く誤魔化した亮ちゃんと、それに気づかないヤス。

錦「そう、もう転けまくり。

なーんもないとこでコケるねんもん。」

安「うぅ～言わんといてやりょお～」

困った顔して、説得するように亮ちゃんを右へ左へ揺さぶった。

大「ま、可愛い情報手に入ったし、亮ちゃん帰ったら楽しもっと」

錦「おー、そうしぃ。

後日談ちょっと楽しみにしとるわ」

にひひっていたずらっ子ぽく笑った亮ちゃんは、ヤスから逃げるように風呂場へ向かった。

安「恥ずかし……アイス食べよ～」

ベランダから2人ともおらんくなっても、俺はまだベランダにいた。

真っ暗。月どころか星一つ無い空。

話そう。

俺の昔話を、ちゃんと。

意を決して、ベランダを後にした。

きっと、ヤスなら分かってくれるはず。

きっと、

…