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病も気からというのは本当なのだろうか
熱があると分かれば途端に怠くなっていく身体
先生に送ってもらっている車内で頭はぼーっとしていた
運転する先生なんて初めて見たけど、やっぱりカッコいいな、なんて
先生はどうして私をこんなに気にかけてくれるんだろう
先生がこんなに優しくしてくれるのは何か理由があるんじゃないかって
自惚れていたんだと思う
「菊池先生、、、」
風磨「ん?」
先生は運転しながらだから返事だけして、前を向いたまま
「家、帰りたくない」
口から出ていたのはそんな言葉で
当然その言葉は先生を動揺させた
風磨「え?おま、帰りたくないって、、、」
「家帰っても、いいことなんてないから
余計にしんどくなるだけで、、、
だから学校が好きだった」
自分も変に焦ってしまって早口になる
風磨「柏木、ちょっと落ち着けって。
さすがに熱あるんだし、今日は帰ろう。」
いつもと優しい声で返ってきた言葉
でも、私にはショックだった
先生なら助けてくれるかなって、
分かってくれるかなって
そんな期待があったんだと思う
でも、その期待は尽く砕け散った
「そうだよね、、、変なこと言ってごめんなさい」
無理やり笑って誤魔化した
この傷ついた心を先生に見透かされないように
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2020年8月29日 0時