◎ ページ34
「な、なんでっ?」
『だって、言ったじゃないすか』
『「望」って呼んだら、いつでも飛んでくって』
「〜っばか」
私は振り返り、小瀧くんに抱きつく。
しっかり抱きとめてくれる小瀧くん。
『…バカはどっちですか…』
『俺、心配で心配でたまんなかったっすよ…』
小瀧くんが眉を下げて見つめる。
「…そっちこそ」
「…田中ちゃんとだいぶ仲よさそうだったじゃない」
意地はって、また可愛くない悪態をついてしまう。
『え、夢子先輩、ヤキモチ焼いてくれたんすか?!』
「ちがっ…」
『作戦、大成功っすね』
そう言って、悪戯っ子のような顔で、覗き込む。
「…もう、そういうことでいいわよ…///」
『可愛いすぎます、夢子先輩』
小瀧くんの大きな手で、顔を包まれる。
『…俺だけの夢子先輩になってください』
恥ずかしくなって、コクンと頷くことで精一杯だった。
『…嬉しいです』
ちゅ、
顔を包まれたまま、優しくキスされる。
『大好きやで。夢子』
おわり
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mom | 作成日時:2018年7月23日 2時