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北山side

飲みすぎた大河内さんと外に出て数分。

その時、店から出る山田が見えた。

めっちゃ泣きそうな顔して。

その後を藤ヶ谷が追いかける。




『…あいつ、』




すぐに追いかけられない自分に嫌気がさす。

とりあえず目の前にいる大河内さんを、

再び室内で休ませようとした。




『…ど?少しは落ち着いた?』



「…はい、すみません…///」




酔っ払ってるからといっても、

すごく俺にもたれかかってくる大河内さん。

距離の近さに戸惑う。




「…あ、あの、北山先輩…」




もたれかかったままの体制で、

大河内さんが見上げてくる。




『ん?』



「…私、北山先輩とお似合いって言われて…実はとっても嬉しかったです…///」



『お、おう』



「これから、少しずつ北山先輩に近づきたいって思います…///」



『…おー、…ありがと。』



『…でも、俺には大河内さんはやっぱりもったいないよ。』



「そんなことっ、」




もたれかかっていた大河内さんが起き上がり、

体ごとこっちに向く。




『…俺、どーしても離せないワンコがいてさ(笑)』



「え…」



『正直、めちゃくちゃうるせーし、自己中で、ワガママで、呆れるくらい自由で。』



『でも、そいつが近くにいないとやっぱ調子狂うんだよね。』



「…それって……」



『ん、あのアホね。』



『…今も何とも思ってないフリして、藤ヶ谷に取られんじゃねーかって、内心めっちゃ焦ってる。』



『そんなだっせー男だからさ、俺。』



『…だから、大河内さんとは、仕事仲間として、仲良くやっていきたい。』



「…はい」




俯いてた大河内さんが顔を上げる。




「…早くいってあげてください!藤ヶ谷先輩に取られちゃいますよ?山田さん。」



『…ごめん、ほんとありがと。』




そう言って、俺は山田と藤ヶ谷の後を追った。

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作者名:mom | 作成日時:2018年7月23日 2時

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