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数時間後。


『「んぁーーーっ」』


2人して、思いっきり伸びをする。


『集中しすぎてもう夕方やな!』


って神山くんがケータイの時計見てびっくりしてる。


「せやね、もう誰もおらへん!」


周りを見渡して自然に言ったけど、自分で言ったことにハッとなり、少し落ち着いてた心臓がまたドキドキし始める。


『んー、そろそろ帰らなあかんなぁ』


「そうやね…」


神山くんのその言葉で、とても寂しくなる。


内心すごくしょんぼりして、少し俯いていると


『夢子ちゃん』


「ん?」


ちゅ


『…』


「…」


一瞬の出来事すぎて、全然把握できなかった。


「え…」


神山くんが


一瞬のちゅうをした。


『…』


神山くんが切ない表情で見つめてくる。


目が反らせなくて、見つめ合っていると


『あんな、俺な、夢子ちゃんが好きやねん…』


頭がフリーズ状態のままで、何も言えなかった。


『やからな、もし、もし夢子ちゃんが良ければなんやけど、俺と付き合うてくれへんかな…?』


表情を伺うように、上目遣いで見てくる。


「…そ」


『そ?』


「ほ」


『ほ?』


ちょっと神山くんが笑いそうになってる。


「そんなん。ほ、ほんま…?」


『おん。ほんま。言っても、昨日連絡先聞いたばっかやし、今日やっと2人っきりで話したりしたばっかやけど…俺はずーっと夢子ちゃんが好きやったの。』

神山くんがゆっくり話してくれる。

『シゲ繋がりで出会ってから、一目惚れに近かってん。そっから仲良うなって、性格もほんま好きで。3人で話すときばっかしやったけど、それでもほんまに夢子ちゃんとおるん、居心地ええねん。』

『声も、話し方も、身振り手振りも、性格も…全部好き。気持ち悪い思われるかもしらん…けど、俺はそんだけ夢子ちゃんが好きやねん。』


神山くんが。

あの大好きな大好きな神山くんが。

宝物のような言葉を言ってくれる。

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作者名:mom | 作成日時:2015年2月6日 6時

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