だいすき。 (ページ15)

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◎ ページ15

なのに、寂しさのが勝ってしまって
涙が我慢できなかった。

「ぐすっ…」

情けない。「頑張って」の一言が泣いて言えないなんて。

淳太くんの彼女になるならこれくらい出来ないといけないのに。

覚悟もちゃんとしてたし、理解もしてるつもりだった。

すぐ泣く面倒な彼女になりたくなかったのに。

涙を止めなきゃいけない焦りと、寂しさと、自分の情けなさに対する苛立ちで頭の中がごちゃごちゃになってしまった。

『ごめんな、夢子。こんな楽しいところで言うべきちゃうかったよな、ほんまごめん。』

淳太くんは全然悪くないのに、謝らせてしまってる。

淳太くんだって言いづらかっただろうし、こういうことがたくさんあるからオフの時は私のことたくさん幸せにしてくれてるのに。

とりあえず泣き止まなきゃ。

「ううん…、私こそ泣いたりしてごめんな？さ、寂しいって思ったら…な、涙が止めれんくて…ちょっとお手洗い行ってくるわ。」

泣いてるし動揺してて上手く話せない。

お手洗い行って、そしたらちゃんと泣き止んで戻って来なきゃ。

せっかくの淳太くんの優しさが無駄になっちゃう。

『ほんまごめん。大丈夫？俺ここで待っとくな…』

「うん…ちょっと行ってくる…」

お手洗いに行って、１人になった途端、また涙が溢れ出した。

けどハンカチで涙拭いて、気持ち落ち着かせて。

「(淳太くんのことずっと応援してくって決めたやんか。しっかりせぇ夢子！)」

自分に喝をいれて。

フゥって一息深呼吸して、淳太くんのところに戻った。