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同じ体勢でいるのも辛くなってきたから
よいしょよいしょって寝返りをうったら
『ん…?』
どうやら彼を少し起こしてしまったみたい。
『なん…?夢子起きとるん…?』
寝ぼけ眼で彼が聞いてきた。
「うん、ちょっとね…。ごめんなぁ、起こしてもうたなぁ?」
そしたら彼がくるっとこっちに向き直してくれた。
『夢子が寝れないでおるんに、俺先にめっちゃ寝てもうた〜…』
「ええねんで?のんちゃんお疲れやったもん、たくさん寝なあかんもん」
そしたら頭よしよししてくれて、
『…でも夢子寂しかったやろ?』
って眠そうな目で、ニヤニヤして聞いてきた。
「そ、そんなことないで!のんちゃん起こしたくなかったし!」
図星なこと言われて、何故か意地をはってしまう。
なのに彼、そんな私の気持ちなんて、ぜーんぶ知ってるみたいに
ずっと頭なでなでしてくれて
『こうやっとったら眠れそう?』
ってにっこりして聞いてくれる。
私が頭なでなで大好きなことも全部知ってるから。
私が眠れないときはいつだって頭をなでてくれる。
「ん、きもちー…」
とっても気持ちいいなで方だって、彼は全部把握してるの。
あれだけ目が冴えまくっちゃってたのに、のんちゃんが頭なでなでしてくれてると、いっきに眠気が襲ってくる。
いつものこと。
『ふっ、おやすみ夢子。』
「んー、おやす…み、のんちゃ…」
『(寝るの早すぎやん。お姉さんのくせに、ほんま赤ちゃんみたいやな。)』
ちゅっ
可愛い年上彼女に、おやすみのおでこちゅう。
これもいつものこと。
俺らの幸せはこんな日々でできてるんやで。
おわり
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作者名:mom | 作成日時:2015年2月6日 6時