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昔から男の人でも女の人でも肌は綺麗な方がいい
と教えられていたから肌には自信があった
初めての撮影で 、 すぐに表紙を飾らせて貰えた
その後も何度もスタジオに呼ばれては表紙を飾っていった
表紙を飾る度に母は喜んでくれた
父も誇らしそうに微笑んで褒めてくれた
だが 、 やはり芸能界だ
俺より先輩でまだ表紙を飾ったことのない人だと特にだ
俺への嫌がらせも多かった
時には学校で必要な教科書を捨てられたり シャーペンを潰されたり
何度も親に相談しようとした
でも相談してもっと酷くなればどうする
やっと大ちゃんに振り向いてもらえるチャンスだ
学校へは忘れた などと理由で忘れ物をすることが多くなった
教科書は仲の良かった先輩などから受け継いで
数少ないお小遣い 、 アソんでいた時のお駄賃
で文房具揃えた
.
.
.
そんなある日
『 ドラマに出てみないか ?』
と岡本さんに言われた
その時は本当に驚いた
だって素人の俺がドラマになんて
.
任されたのは主人公と幼なじみの高校生役
セリフも思ったより多かった
これを機に俺は俳優の道へと進んだ
.
こんな生活を1年続け 、 俺は高校3年生になっていた
皆受験するため勉強に励んでいる時期
俺はセリフを覚えるのに大変で 、
なんだか高校生らしいことをひとつもなっていない俺
対して皆は放課後遊びに行ったりしてたんだろうなと
思うと苦しくなり屋上へと駆け込んだ
「 だ 、 大丈夫 ?」
屋上に駆け込むなり声が聞こえた方に顔を上げると
可愛い子がいた
「 ごめ ... 大丈夫だよ 」
「 嘘だ 、 君泣いてる 」
と相手は言い俺の頬を触り涙を拭いてくれた
少しドキッとしたのは秘密
__ が見ていたなんて俺は知らなかった
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作者名:a | 作成日時:2020年7月27日 18時