願っただけの幸せは長くは続かない ページ38
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涼「すごーい!お花いっぱい!」
見渡す限り広がる花、花、花!
この間披露された伊野尾ちゃんの瞬間移動という魔法で、
普段は行くことの出来ない山の頂上に咲く花畑に連れてきてもらった。
街からいつも見ていた山のてっぺん。
雪山のように色づいていて、いつか行きたいなと思っていた。
でも道は無いし、行くのに3日はかかるといわれているし、遭難した場合助けが来ないということで諦めていたんだ。
大「花でそんな喜ぶのはお前くらいだよ」
伊「赤ずきんの家系って元々お花屋さんじゃなかった?」
大「あー、聞いたことあるかも。結構前に畳んだらしいけど」
涼「大ちゃん!花かんむり!」
俺の得意技!花かんむり作るのは誰にも負けないと思う!
シロツメクサで作った花かんむりに、ピンクの花をアクセントとして編み込んでいく。
伊野尾ちゃんにはブルーの花かんむり作ろう。
涼「伊野尾ちゃんの魔法最高!」
伊「喜んでくれて良かった〜」
涼「でも本当は使っちゃいけないんじゃなかったっけ?」
伊「んー、国にバレたら捕まっちゃうだけだから大丈夫」
大「それ大丈夫じゃないだろ」
伊「今の法律は分かんないけどね。
昔は、魔女狩りがあったから魔法を検知されてたりしたのさ。瞬間移動とかは、魔力をたくさん使うからね」
そう言いながら伊野尾ちゃんはローブのフードを外した。
伊「てか、魔女って国の保護観察下に置かれてるからみんな国が指定した場所に住んでるんだよ」
涼「そうなの!?」
伊「まあ俺はそれが嫌で逃げてんだけどさ」
涼「え!?」
それってアリなの?サラッととんでもないこと言ってるけどアナタ。
大「どおりで、あそこに1人で住んでたわけか」
伊「縛られるのは好きじゃないんだもん。
だから、国から指定された場所以外で魔力が検知された場合、逃げてる魔女がいるってバレちゃうかもしれないわけ」
涼「それ大丈夫なの?」
伊「このローブは認識阻害の魔法かけてるから、まあ大丈夫でしょう!」
そんな決まりがあったなんて知らなかった。
国が決めたことなの?
それって国が差別を助長させているみたいなものなんじゃ…?
もしかして、裕翔が伊野尾ちゃんのことをあまりよく思っていないのはそういう理由があったからなのだろうか。
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作者名:アイノア・リカ | 作成日時:2022年1月16日 12時