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冷たくなったヘンゼルに魔女は、呪文を唱えました。
たちまち光に包まれたヘンゼル。
光が消えると、そこにヘンゼルの姿はありませんでした。
そして、魔女の姿も消えていました。
おかしの家も真っ黒な煤だらけの家になりました。
外にいたグレーテルは怖くなりました。
必死に走って森を抜けて、自分の家に帰りました。
グレーテルの帰りを、お父さんは大変喜びました。
しかし、ヘンゼルがいないことをグレーテルに聞くと、
顔を青くさせ倒れてしまいました。
【お菓子の家に住んでいる恐ろしい魔女がヘンゼルを食べた】
そのお話は村中にたちまち広がりました。
お父さんは、ヘンゼルがいなくなったことを受け止める事が出来ずに、病気になってしまいました。
「ヘンゼルおかえり」
「今日はどんな勉強をしてきたんだい?ヘンゼル」
お父さんはグレーテルのことをヘンゼルだと思い込むようになってしまいました。
グレーテルは寂しく思いました。
ヘンゼルを奪った魔女が許せないし、お父さんを奪ったヘンゼルを許せませんでした。
優しい村の人は、お父さんに寄り添いました。
お父さんのためにグレーテルの経験を本にしてプレゼントしました。
タイトルは【ヘンゼルとグレーテル】
聡明なヘンゼルと優しいグレーテル。
ふたりは森の中にあったお菓子の家に住む魔女に囚われていまいます。
魔女に食べられそうになったところ、ふたりは力を合わせて魔女を倒すことに成功しました。
家に帰ってきたヘンゼルとグレーテル。
お父さんはふたりを目いっぱい抱きしめました。
お父さんは、ヘンゼルとグレーテルとすえながく、幸せに暮らしましたとさ。
本をプレゼントされたお父さんは大層喜びました。
ヘンゼルとグレーテルはすごいんだ、そう言って本をたくさん作って村の人に配ります。
ふたりのお話は人気に火が出て、たくさんの村から欲しいと声があがりました。
本を売ったお金で、グレーテルはたくさんお菓子を食べました。
寂しさをお菓子で埋めました。
お父さんがグレーテルを見てくれなくても、どうでもよかったのです。
そこにはたくさんのお菓子があったから。
グレーテルは、お菓子のおかげでいつまでもいつまでも、
幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
【ヘンゼルとグレーテル The true story】完
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作者名:アイノア・リカ | 作成日時:2022年1月16日 12時