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涼「…久しぶりデスネ、裕翔」
裕「まさかこんなにも長い期間涼ちゃんに会えないなんて思わなかったよ。超寂しかった!感動の再開のハグー!」
涼「あー…ハイハイ」
いいですよねイケメンは周りの目を気にしなくて。
みなさんあなたのギャップに目を丸くしてますよ。
普段は仮面をつけたように綺麗な笑顔を見せる騎士団1の人気者が、ただの平凡な村人AにもなれないBに対してこんなにも破顔させた表情を見せているのだから。
裕翔からの馬鹿力ハグを何とか回避し、速足に大通りを抜ける。
俺が小走りなのに対して、裕翔は長い脚を大きく広げて歩きで後ろを着いてきていた。
涼「裕翔、騎士団の人置いてきていいの?」
裕「置いて行っても怒られないくらいのステータスだからね俺は。
ところで涼ちゃんはどこに行くの?」
涼「伊野尾ちゃんち」
裕「えぇー…」
涼「仲良くしてよ」
裕「それは向こうの態度次第だよ」
伊野尾ちゃんと裕翔、何故か相性が悪いんだよな。
というより、伊野尾ちゃんが裕翔相手にツンとしちゃうのが原因なんだけどさ。
裕翔も、伊野尾ちゃんが使う魔法に対してあまりよく思っていないみたい。
裕翔は、【ピーターパン】に出てくるフック船長の末裔だ。
海賊稼業が何代も前に終わって、ネバーランドからこの国にやってきた。
先祖の血が強い裕翔は、見事な剣の腕前を買われて史上最年少で騎士団に入団。
剣だけじゃなく、頭も良いことから参謀としても政界の裏で暗躍していたりする。
さらには、護衛兼航海士として他国との貿易に携わったりしている、スーパーエリートだ。
こんなエリートが俺みたいな奴とつるんでいるのが今だに謎だ。
裕「てか涼ちゃん痩せた?」
涼「え、そう?別に普通だと思うんだけどな」
裕「雄也のご飯やさん行ってないの?」
涼「最近は忙しかったから行ってないよ。
伊野尾ちゃんちも久々に行くもん」
裕「うわまじか。えーじゃあ今日一緒に雄也のとこ行こうよ」
涼「んー…?」
てかあんた、帰って来て早々遊んでていいわけ?
伊「今日は俺んちでディナーなんですぅ」
ふわり、身体が布に包まれて、背中に重みが加わった。
涼「伊野尾ちゃん」
伊「ストーカーさんはさっさと任務に戻ったらどうですか〜?」
涼「こら伊野尾ちゃん」
突然現れたかと思いきや裕翔に牙向かないでよ。
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作者名:アイノア・リカ | 作成日時:2022年1月16日 12時