時に展開は速度を速めて#8 ページ32
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体育館へ入るときの、
床とシューズのキュッとなる音が好き。
「まさー、さっき商学部の1年生の子が、まさにコレ渡してくれだって」
「…だれ？」
「見たことない子だったよ」
体育館でまさの姿を見れるたび
同じ大学で同じ学年で同じ部活だなんて、
世界一幸せだよなぁなんて本気で思う。
「Aも知らない子？」
「うん、私も知らない人だったよ」
友達がまさに渡したのは、
ファンの子が作ってきたであろうお菓子と
綺麗な封筒に入った手紙。
「いじらしいよね、可愛い人だったよ！」
「うん、綺麗な人だったね」
ほんとモテるよねー、なんて言ってたら、
まさはどうしたらいいかわからないって感じで
練習もどろっかな、って。
「Aうかうかしてたら取られちゃうよ！」
「それやだなぁぁええ？？」
手紙に連絡先とか書いてあるのかなぁ、
なんてぼんやり考えながら
まさにバイバイしようとしたら、
友達から結構な爆弾を落とされた。
前から天然で危ない子だとは思ってたけど、
これはかなりの想定外。
「あ、てかA棟に携帯忘れたっぽい」
そしてそう言ってさっさと消えてしまったから、
焦りとか恥ずかしさとか色んなことが
荒波のように押し寄せてくる。
「えっと、気にしないで…って言ってもむりだよね」
「…いや、」
「あの好きとかじゃないから！って、わけでもないんだけど…」
あぁもうどうしよう、
こんな時に言う言葉の正解ってなんだ？
「好きとかじゃないの？」
「いや…、」
なんで聞くの。
もう言ってしまうべきなのか？
でもこんなタイミングで？
「…このあとメシでも行く？」
私が困り果ててたら、
まさのひとこと。
「え、」
そんなの言われたことなくて、
びっくりしてまさを見上げれば
少しだけ恥ずかしそうで。
「多分俺の方が終わるの遅い、正門の方で待っててくれる？」
「う、うん！」
ドキドキしすぎて勢い余って頷けば、
頭ふりすぎ、って笑われた。
(見てるだけでいいはずの、体育館の中でしか会えなかった恋心。)
(時に展開は速度を速めて、)
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まな - いつもお話楽しみに読ませて頂いています！初恋の続編的なのを出来たら読みたいです！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年11月22日 17時) (
レス) id: fb95b59a3c (このIDを非表示/違反報告)
mi mi mi - 星野将希さん» 一作目から見てくださっているのですね。とても嬉しいです。先生シリーズもまた更新しますね。ありがとうございます^_^！ (2018年2月2日 1時) (レス) id: 8be4045229 (このIDを非表示/違反報告)
星野将希(プロフ) - はじめまして、シリーズ一作目から読ませて頂いています。mi mi miさんの文体がすごく好きです。特に先生シリーズ？(1487:生徒、夢主:先生)がお気に入りです！これからも更新頑張ってください。応援してます！ (2018年1月31日 12時) (携帯から) (レス) id: 2e2dbe8a41 (このIDを非表示/違反報告)
mi mi mi - 南さん» そう言っていただけるととってもとっても励みになります。これからもよろしくお願いします(*^_^*) (2018年1月16日 4時) (レス) id: 8be4045229 (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - mi mi mi大好きです！ (2018年1月13日 20時) (レス) id: 20552de2df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi mi mi | 作成日時：2017年10月12日 23時
