不本意にも#11 ページ28
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部活終わりの体育館で、
なんともゆるい自主練をしながら
いわゆる恋バナってやつを
繰り広げてる。
「A祐希と仲良いじゃん、いけるいける」
「絶対ムリでしょ」
無責任な発言は控えてください、
って言いながら、レシーブを返す。
「だって彼女いないよね、いま」
「いやもう彼女いるとかいないとかの問題じゃないよ全日本だよ？」
「言ってもただの男の子だって」
「だとしてもカッコよすぎるから無理！」
ボールに言葉を乗せながら、
ラリーは続く。
「でも行動しなきゃ始まんないよ？」
「行動って？」
「好きです、って」
「はっ？」
「言っちゃえば？もう」
「絶対テキトー、…あっ、」
変なこと言われたもんだから、
ミスってどっか飛んでったボール。
「いってらっしゃーい」
「もー、」
言っちゃえば、だって。
そんな軽いもんじゃないもん。
くそぅ、なんて言いながら
体育館の入り口の隙間から
器用に外へ出たボールを取りに行けば。
「え、」
拾ってくれたのは、
見慣れたその後ろ姿。
うそでしょ？
「ん」
ねぇ祐希って人は
なんでこのタイミングなの？
「…ありがと、」
できる限り平常心で、
聞こえてなかった可能性を
信じて受け取ったけど。
「そうだったんだ、」
何も聞いてませんよ、みたいな顔してたくせに
私がボールをキャッチした瞬間に
ニヤって笑ってそう言うところとか、
ほんとにムカつく。
「…何のことかさっぱり」
もう穴があったらめりこみたいし、
全力疾走で逃げてしまいたい。
「Aー？！」
とっても恥ずかしい時間を過ごしてたら、
体育館の中から呑気に私を呼ぶ声。
「はーい！」
とりあえず、
ありがとって言って
祐希にバイバイしたら。
「言っちゃえば？」
「！！すぐそーやって、」
去り際に、
またニヤって笑ってそんなこと言うとか
ほんとおちょくってる。
言っちゃえば、
とか。
言われたら絶対困るくせに、
…いや困るのか？
もしかして？
「なにやってたの」
「…もうおっきい声で恋バナするのやめる」
「急にどうしたの」
「どうもこうもないよ、もーやだわかんない」
(不本意にも伝わってしまった告白は、正式に伝えていいものかどうなのか？)
(私に判断させるような、そんなヒドイところですら不本意にも好きだってハナシ)
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まな - いつもお話楽しみに読ませて頂いています！初恋の続編的なのを出来たら読みたいです！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年11月22日 17時) (
レス) id: fb95b59a3c (このIDを非表示/違反報告)
mi mi mi - 星野将希さん» 一作目から見てくださっているのですね。とても嬉しいです。先生シリーズもまた更新しますね。ありがとうございます^_^！ (2018年2月2日 1時) (レス) id: 8be4045229 (このIDを非表示/違反報告)
星野将希(プロフ) - はじめまして、シリーズ一作目から読ませて頂いています。mi mi miさんの文体がすごく好きです。特に先生シリーズ？(1487:生徒、夢主:先生)がお気に入りです！これからも更新頑張ってください。応援してます！ (2018年1月31日 12時) (携帯から) (レス) id: 2e2dbe8a41 (このIDを非表示/違反報告)
mi mi mi - 南さん» そう言っていただけるととってもとっても励みになります。これからもよろしくお願いします(*^_^*) (2018年1月16日 4時) (レス) id: 8be4045229 (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - mi mi mi大好きです！ (2018年1月13日 20時) (レス) id: 20552de2df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi mi mi | 作成日時：2017年10月12日 23時
