�∧�課後の確信犯#11 ページ34
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チャイムが鳴るまで、あと10分。
誰も居ない教室は、
いつもと雰囲気がこんなに違う。
チラリと隣を見てみたら、
同じタイミングでこちらを覗く石川君。
お互いふふ、と笑いあい、
特に交わされることのない会話。
なんだかむずがゆいようなこんな気持ち、
もしかして同じだったら嬉しいかも、なんて
少しうぬぼれて先生を待つ。
「先生、忘れちゃってるのかな」
「……ん？」
「え？」
「あぁ、うん、遅いね」
俺の鈍い反応に、
少し不思議そうに首を傾げた君。
そのちょっとした動作で、
この胸はぎゅっと痛む。
理由を聞かれれば、
わかってるけど言えないから
必死で会話を紡ぎ合わせた。
「なんか石川君って、初めてちゃんと喋ったけおもしろいね」
「なにそれ笑」
優しい笑顔にまた胸が痛んだと同時に
おもしろいは微妙だな、
なんて少し不服に思いつつ。
「……なんでさ、頭いいのに、赤点なの？」
それはほんの30分前くらい
教室に入り座ってる君が見えた時、
ガッツポーズしたくなるくらいの気持ちと共に
浮かんできたこのハテナ。
「んー、赤点っていうか、休んでてテスト受けてないの」
「ふーん、」
休みがちで、
いつも本を読んでて、
あんまり笑わない君に。
ずっと前から興味があって、
ずっと前から話してみたくて。
「石川君、英語苦手なんだね」
いやまぁ得意ではない、けど。
でもきっと自分で解けた問題も、
全部全部聞きたくなった。
「ふふ、睨まないで」
何故かって、
またそうやって優しく笑って
俺の胸を苦しくさせるから。
「ねぇ、」
「ん？」
机の上に突っ伏して、
顔を君に向けその目を見つめた。
「……どしたの？」
まつ毛の上がった可愛いその目に、
続きの言葉が浮かばない。
「……あのさ、」
距離が近すぎてることだって
ほんとは最初から気付いてたよ。
でももっと近付いてみたかった。
だって意識させてみたかったし、
ドキドキしてほしかったんだ。
「お！石川寝てんのかー？」
「いや！起きてます！」
ガラリと扉が勢いよく開き、
絶妙なタイミングで戻ってきた先生。
急いで飛び起き君を見ると、
くすくすと笑ってるから恥ずかしい。
そしてチャイムが鳴れば、
なんだか歯がゆい気持ちになって。
「……さっき、何て言いかけたの？」
教室をでて、君がひとこと。
「あー、また、言う」
今はまだまとまんないから、
その会話の続きは、また今度。
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mi mi mi(プロフ) - らみさん» うんざりなんてとんでもない！！お時間があるときにゆっくーり読んでもらえたら幸せです(*^o^*)私も最近はかなりマイペースでやってます笑 (2016年10月30日 23時) (
レス) id: 4468326d81 (このIDを非表示/違反報告)
らみ - だいぶ間隔あいてしまいました…明日あたりゆっくり読みますね!連続コメでうんざりされるかもしれませんが(笑) (2016年10月27日 23時) (携帯から) (レス) id: fc1ef7147b (このIDを非表示/違反報告)
mi mi mi(プロフ) - らみさん» 丁寧な感想、ほんとに感激してます（；＿；）ありがとうございます！！やっぱりそうやってコメントをもらえるととっっっても嬉しいです。。らみさんにそう言ってもらえると、やったー！って気持ちになります、はい。毎度毎度ありがとうございます(*^o^*) (2016年10月3日 23時) (レス) id: 4468326d81 (このIDを非表示/違反報告)
らみ - 「口元をぬぐいながらじっと見てくる」というのが何とも色っぽいです。吹き出したドリンクをぬぐうのはもちろん、舌なめずりしてる狼のようですね。絶対かなわない(笑) (2016年9月19日 18時) (携帯から) (レス) id: fc1ef7147b (このIDを非表示/違反報告)
らみ - 『危険な部屋着』 たまには欲望丸出しの石川祐希もいいですね(笑)きっとTシャツブカブカなんだろうな〜とか、スイッチ入るよな〜という想像を掻き立てられるお話でした。 (2016年9月19日 18時) (携帯から) (レス) id: fc1ef7147b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi mi mi | 作成日時：2016年6月12日 9時
