第六話 執行猶予 ページ6
倒れた彼女を抱える五条。
伏黒は眉を潜めて五条を見る。
「何したんですか」
「気絶」
虎杖は死んだように眠りに就いている。
先程の事など知らないような安らかな寝顔に伏黒は少し安心した。
「これで目覚めた時、宿儺に体を奪われていなかったら彼女には器の可能性がある。
さて、ここでクエスチョン。彼女をどうするべきかな？」
突然の問題に伏黒は一瞬言葉を詰まらせるが、すぐに表情を変えて答える。
「仮に器だとしても、呪術規定に則れば虎杖は処刑対象です。でも、死なせたくありません」
「…私情？」
「私情です、何とかして下さい」
伏黒の言葉に五条は笑い、言った。
「かわいい生徒の頼みだ、任せなさい」
＊＊＊＊＊
「ってな訳で改めて、君死刑ね」
何でもないように云う五条に虎杖は明らかにヤバイ奴を見るような目で彼を見る。
「回想と展開が合っていませんが？」
「いやいや、頑張ったんだよ。
死刑は死刑でも執行猶予がついた」
執行猶予、つまり直ぐではないという事。
「これは君が食べた呪物と同じモノだ。全部で20本、ウチではその内の6本を保有してる」
「20本…？ああ、手足で」
「いや、宿儺は腕が4本あるんだ」
腕が4本は不便では？と場違いなことを考える彼女は本当に処刑を云い渡された人間には見えない。
五条はそんな彼女を横目に指を放り投げ、呪術で壁に思い切り叩き付ける。
しかし壁が抉れることはあっても、指は全くの無傷の状態だった。
「見ての通りこれは壊せない、それだけ強力な呪いなんだ。日に日に呪いは強まってるし、現存の術師じゃ封印が追い付かない」
「成程」
「そこで君だ」
「？」
「君が死ねば中の
どういう理屈かはわからないが、自身を殺せば宿儺も殺せるということだ。
「つまり貴方が上に提言した訳ですね。
"どうせ殺すなら全ての宿儺を取り込ませてから殺せばいい"──と。」
「よくわかったね」
「人の思考を読むのは得意なので」
恐らく上の人間は自分の処刑を一刻も早く行えと騒ぎ立てているのだろう。
「君には２つの選択肢がある。
今すぐ死ぬか、全ての宿儺を見付け出し、取り込んでから死ぬか」
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ここ(プロフ) - 続きが読みたいです！とても面白くて大好きです (2021年10月15日 14時) (
レス) id: 9f3cfc1daf (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 続きを読みたいです！続きをお願いします(>人<;)それか、さしす組3年、この作品の夢主ちゃん達が1年の高専パロを読んでみたいです！（出来たらでいいのですが...) (2021年8月21日 22時) (レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
神郷琴葉 - 更新楽しみにしてるので頑張ってください！！( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年6月1日 22時) (レス) id: f92cbecf14 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢近接戦闘｣だと思います (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢接近戦｣だと思います。 (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫吹-シスイ- | 作成日時：2021年4月26日 19時
