第四話 最悪の万が一 ページ4
伏黒は咄嗟に影絵を作ろうとするが、その前に呪霊に壁に叩き付けられる。
その拍子に玉犬は影に戻り、術式は解けた。
「──ッ！」
呪霊と伏黒は校舎の二つを挟む渡り廊下の上に落下する。
伏黒の頭からは鮮血が流れており、その影響で頭が回らない。
『術式が途切れた…！』
それでも術式を行使しようとする伏黒。
呪霊が伏黒に襲いかかろうと動いた時、上から降りて来た彼女によって呪霊は殴られた。
『なんつー馬鹿力！』
可憐な見た目に似合わない怪力。
虎杖は呪霊と距離を取って伏黒の下に降りる。
「大丈夫ですか？」
「逃げろっつったろ」
「言ってる場合じゃないでしょう」
正直、呪霊を相手にするのは初めて。
彼女は呪霊を倒す手段を知らない。
それでも軽やかな動きで呪霊の攻撃を躱し攻撃を入れるが、
「…ッ」
「呪いは呪いでしか祓えない」
「それを先に言ってもらえますか？」
攻撃を喰らってしまい頭から血を流す虎杖。
だが、次の瞬間には傷は治っていた。
それに気付かない伏黒は、再びあの二人を連れて逃げろと言う。
呪力のない虎杖が居ても意味がないと。
「一つ聞いていいですか？」
「何だ」
「何故あの呪いは指を狙っているんですか？」
「喰ってより強い呪力を得る為だ」
伏黒の回答に「成程」と呟いた彼女は、伏黒に向かって美しい微笑みを浮かべる。
「私に呪力があればいいんでしょう？」
伏黒が虎杖に視線を移していた時には、彼女は既に指を飲み込んでいた。
『特級呪物だぞ！？猛毒だ！確実に死ぬ！』
『だが万が一、万が一…！！』
虎杖に向かって行く呪霊。
しかし、次の瞬間には吹き飛ばされていた。
「ｹﾋｯﾋﾋｯ」
「…ッ」
「ああ、やはり！光は生で感じるに限るな！」
最悪の状況、最悪の万が一。
特級呪物が虎杖の体に受肉した。
「呪霊の肉などつまらん！人は！女はどこだ！」
そして呪物は気付いたように不敵な笑みを浮かべ、女も子供も沢山いる時代に喜びを表す。
「素晴らしい、鏖殺だ」
大きく腕を広げた呪物。
しかし、その腕は自身の首を掴んだ。
「人の体で何をしているんですか？返して」
「お前何で動ける？」
「私の体ですから」
そう言って虎杖は呪物の意識を強制的に抑え込み、自身を見る背後の伏黒を見る。
「呪術規定に基づき、虎杖A」
.
.
.
.
.
「お前を呪いとして
その言葉に紅い唇を歪ませた。
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ここ(プロフ) - 続きが読みたいです！とても面白くて大好きです (2021年10月15日 14時) (
レス) id: 9f3cfc1daf (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 続きを読みたいです！続きをお願いします(>人<;)それか、さしす組3年、この作品の夢主ちゃん達が1年の高専パロを読んでみたいです！（出来たらでいいのですが...) (2021年8月21日 22時) (レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
神郷琴葉 - 更新楽しみにしてるので頑張ってください！！( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年6月1日 22時) (レス) id: f92cbecf14 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢近接戦闘｣だと思います (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢接近戦｣だと思います。 (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫吹-シスイ- | 作成日時：2021年4月26日 19時
