第十六話 廃墟の呪霊 ページ16
建物に入り階段を登る二人。
釘崎はイライラしながら階段を登り、虎杖は軽やかに階段を登る。
「何で東京来てまで呪いの相手なんか…」
「これから如何します？」
「時短時短、二手に分かれましょ。私は上から１Ｆずつ調べるから、アンタは下から」
さっさと終わらせてザギンでシースーよ、と言って登る釘崎。
虎杖は少し考え込んだあと、今後の状況を瞬時に考えて言う。
「釘崎さん一人では負ける可能性があります。なので私も共に行動致します」
「はぁ！？」
カチンッときた釘崎は振り向き、虎杖を階段から蹴り落とす。
虎杖は軽やかに床に降り、目の前で仁王立ちをする釘崎をキョトンとした表情で見た。
「本当に一人で行動するんですか？」
「当然！」
「分かりました、御武運を願います」
無視して上の階へ登って行った釘崎。
虎杖は階段に背を向け、廊下を歩き出す。
そして右手に『屠坐魔』を顕現させ、上から現れた呪霊の前足を一本斬り落とした。
「出た、呪霊」
虎杖は『屠坐魔』を構え、真正面から呪霊の足の間を通り抜けて足を斬り落とす。
そのまま上に飛び上がり、脳に一撃を入れた。
「ふむ、結構動けるね。私」
呪具『屠坐魔』を保管したあと、呪いの気配を何となく感じる上の階に足を向けた。
「予想では地方と違い都会の呪霊は卑劣で知性がある。だから一人は危ないと言ったのに」
＊＊＊＊＊
「丸腰よ、その子を逃がして」
一番上の階、釘崎は目の前に居る呪霊と呪霊に首を掴まれている少年を見て、人質を取られた事に気付いて武器を捨てる。
だが、呪霊は不気味な笑みを浮かべたまま子供を離す事はなく釘崎を見ていた。
如何やら虎杖の予想通りになった様だ。
「…最期に沙織ちゃんに会いたかったな…」
幼い頃の可憐な少女を思い出し、死を覚悟していた時。呪霊の背後の壁がまるで風化したように崩れ出した。
「だから言ったでしょう？一人は危ないと」
「虎杖…！！」
美しい少女は微笑む。
その瞳は酷く冷たかった。
第十七話 鄒霊呪法『共鳴り』→←第十五話 初任務は釘崎と共に
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ここ(プロフ) - 続きが読みたいです！とても面白くて大好きです (2021年10月15日 14時) (
レス) id: 9f3cfc1daf (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 続きを読みたいです！続きをお願いします(>人<;)それか、さしす組3年、この作品の夢主ちゃん達が1年の高専パロを読んでみたいです！（出来たらでいいのですが...) (2021年8月21日 22時) (レス) id: f0b1c73d73 (このIDを非表示/違反報告)
神郷琴葉 - 更新楽しみにしてるので頑張ってください！！( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年6月1日 22時) (レス) id: f92cbecf14 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢近接戦闘｣だと思います (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - 12話のセリフ夢主ちゃんの名前ではなく｢悠仁｣になっているのと、27話｢接近先頭｣ではなく｢接近戦｣だと思います。 (2021年5月31日 9時) (レス) id: 6a44754493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫吹-シスイ- | 作成日時：2021年4月26日 19時
