❤︎ ページ34
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「この荷物どうしたんですか？」
裕「俺の荷物、事務所に届いたから
一緒に運んでもらおっかなって…あ、ここでええよ」
中務さんの家の玄関に入って私は荷物をそっと置いた
やばい…頼まれ事だとしても
家に入るなんて、まずくない？
そんなことを考えて私は振り返り玄関に手をかける
「じゃ、じゃあ…」
裕「あ！Aちゃん待って！」
「は、はい！！」
私はドキーっとして背筋が伸びる
玄関で中務さんを待っていると
リビングであろう扉の向こうから中務さんは何か袋を手にしてきた
裕「はい！」
「え？」
裕「いつも頑張ってるAちゃんにプレゼント」
「プ、プレゼント！？」
裕「はは！めっちゃいい反応するやん！」
私は動揺しながら袋の中を覗くと
可愛らしいピンク色の手袋が入っていた
裕「いつも外現場んとき手、寒そうやったし」
中務さんは少し照れたように鼻を触りながら
私から目線を逸らした
そんな所まで見てくれてるなんて
なんかだか…恥ずかしい
「…ありがとうございます！嬉しいです」
裕「ホンマに？喜んで貰えたなら良かったわ」
「でも…私の歳でこの可愛いピンクは」
裕「えぇ！女の子ってみんなピンク好きやと思ったんやけど！」
「ふっ…あはは！好きですよ、ピンク！」
中務さんは気遣いができてすごく優しいけど
そういうところはちょっとだけ鈍いみたい
「中務さんって本当に皆んなに優しいですよね」
裕「そんなことあらへんよ」
「そんなことありますよ〜、皆んな言ってます」
裕「でもこれはAちゃんにだけやから…内緒やで？」
「へっ…！」
裕「いつも頑張ってくれてありがとうな」
中務さんはそう言って私の頭を優しくポンポンと撫でる
自分の頬がじわ〜っと熱くなるのがわかって
私は咄嗟に下を向く
そんなことされたら恥ずかしくて中務さんの顔見れないよ
「あ…！じゃあ私そろそろ行きますね！
マネージャーに怒られちゃう」
裕「あぁ…そやね、運んでくれてありがとう！」
「いえ！お疲れ様でした！」
裕「また明日な！」
私は中務さんに貰った手袋を握りしめて
逃げるように玄関から出る
「…はぁ」
心臓の音が…治まらないよ
どうしよう
クリスマスの日に
私はとんでもないものを奪われてしまったかもです
〜fin．
初めての裕太くんのお話でした！
どうでしたでしょうか…難しかった߹𖥦߹
お読み頂き、ありがとうございました❤︎
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作者名：ゆちゃん | 作成日時：2022年3月24日 17時
