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「なんで、そんなこと聞くの？」
隼「んー…俺が忘れられないからかな」
こんな弱気な隼くん初めて見た
いつも明るくてお喋りで…
弱音なんて私の前では吐いたことがなかったのに
「…私を、好きになればいいのに」
私の本音
小さな声でボソッと呟いた
隼「んー？」
隼くんはまた私の顔を見上げて見るなり
ガバッと起き上がって私の隣に座り直す
トロンとした目で私を見つめる隼くん
目を逸らしたいけど逸らせられない
隼「……好きだよ」
「えっ……」
隼くんはそう言って私を優しく引き寄せ
軽くキスをした
隼「……ごめん」
なんで、謝るの？
隼くんは私から目線を逸らしてゆっくり離れると
ソファに倒れ込んで横になり、すぐ寝息を立て始めた
鼓動が早くて身体が熱い……
それと同時にじわりと目に涙が溜まった
静かな部屋にテレビの音だけが響く
「私…帰るね」
寝息を立てる隼くんからの返事は当たり前にない
私はコートを羽織ってマフラーを巻き
隼くんの部屋を後にした
エントランスの扉を抜け、外に出ると
何故か目に溜まった涙がどんどんとこぼれ落ちた
隼くんに"好き"と言われたのに
こんなに涙が出るのは……
キスした時の隼くんの寂しい目が
目の前にいる私を見ている目じゃなくて
私の中にいる森田さんを見ているのに気付いたから…
ねぇ、隼くん
森田さんの代わりに私にキスをしたんでしょ？
私は溢れる涙をコートの袖で拭いながら
寒い夜道を歩いた
今日隼くんの家に入った時からなんとなく気付いてた
私のタイミングで誘っても断られること
ここ最近隼くんの誘いが無かったこと
キッチンに出しっぱなしのピンク色のマグカップ
生放送に出演している森田さん
今日、全て繋がった気がする
森田さんの都合が悪い日に私は隼くんに呼ばれて
隼くんの寂しさを埋める
それを認めたくなくて、気にしてないフリをして
隼くんに好意を向けたりもした
でも隼くんにキスされて
もう自分を誤魔化すことはできなかった
隼くんの中に私はいなかった
都合の良い女だった
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ゆちゃん(プロフ) - morningさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(T_T)❤︎お話はもう終盤に入っていますので、完結までお付き合い下さい！これからもよろしくお願い致します♩ (2021年9月28日 7時) (
レス) @page19 id: 1433f5874c (このIDを非表示/違反報告)
morning(プロフ) - 初めまして!!毎回更新楽しみにしてます!!このお話が最近の癒しです(●︎´▽︎`●︎) 完結までぜひ頑張ってください!! (2021年9月25日 20時) (レス) @page16 id: ca7299b56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちゃん | 作成日時：2021年9月15日 17時
