【BL】（愛しの）妹を守ったら男に迫られたんだが。＼(^o^)／【オリジナル】

よんじゅさん。 ページ46

そんな事を、悶々と考えていると、楓華が、ふふっと笑い声を滲ませた。






「……お兄ちゃん、怒んないんだね」



微笑ましそうに、楓華は言った。





「……え？なんで？」



え、まさか、俺が妹の好きな人にまで文句つける奴に見えるのか！？


流石の俺もそこまではないよ！


誰を好きになっても人の自由だからな！


まあ付き合うってなったら話は別だけどな！！




と、楓華は言った。




「お兄ちゃん、いっつも言ってるじゃない。

風葉君が好きだって言う女の子に『あいつらに風葉のなにがわかるんだ！！』って。」


「………。」




え、俺、そんな事言ってる…？


まぁ確かに、風葉の事が好きだって言う奴は、大体風葉の本性を知らずに好きだって言ってるのだと思う。

それが少し気に入らない、と思う事はあったけど……。



「…そんな事、言ったっけ？」


「言ってるよ！しょっちゅう！」


「ま、マジか…」




完全に無意識だった。


風葉は、今まで何度も彼女がいたことがある。


長く続いた試しがなかったけれど。



風葉はいつもフられていた。


理由は、「思っていたのと違う」。



そんなんなら、最初から付き合うなって思う。


好きでもない人と付き合う風葉もどうかとは思うけど、それでも、一度好きになったんなら、ちょっと自分がイメージしていたのと違う事くらい、受け入れろよ。

ていうか、それも出来ないって、そんなの好きって言わねぇよ。


俺だったら、そんな事しないのに、とは思った事はある。




……だからと言って、風葉をそういう目で見た事はないけど。



ただ、自分の大切な友人が傷つけられるのは、嫌だっただけだ。




「多分、風葉君もそんな感じだと思うけど」


「え？」



楓華の吐いた言葉の意味がわからず、聞き返した。


すると、楓華はまた、微笑ましそうに笑う。



「風葉君ね、お兄ちゃんの事が好きな人がいるっていう噂聞く度に、すごい顔しかめてたもん」



…え、それは俺と同じなのか？

単純に俺があいつに嫌われてるだけじゃないか？

というか、俺の事好きな子いたのか！初耳！！


……そこじゃないよなぁうん。



「それ、いつの話？」


「中学だよ？」


「……。」




中学の頃からかよ！！

期間なげぇよよく今まで付き合ってくれたな！！


うわーショック…ショックすぎて死 ぬこれ……。



……ていうか、俺も俺だよなぁ。

あんな事されたのに、あいつの事まだ好きとか……俺ってバカだなぁ。

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