雪男さんと太陽☀️ (ページ8)

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〜TATSUYA.F

琉生の意識は戻ったけど、俺らの知ってる可愛くていつも笑ってる琉生では、無かった。

看護師
「琉生くん、大丈夫だから落ち着いて！」

そんな声がして病室に入れば、どこにそんな力があるんだ
って感じの力で看護師さんを押しのけてベッドから転倒してたり、、、

高次脳機能障害の影響で記憶力が無く新しいことを覚えられなかったり、少し前の記憶が無くなってしまったり…

急に無気力になってしまったり…やる気が無くなってしまったりした。

長い間、呼吸器を入れてたから声も出なかったり後遺症で呂律が回らなくなったりなんてこともあった。

食事も最初は鼻にチューブを入れて食べてたけど、段々と経口食に変わった。

琉生
「ふっ、、か、、」

『ん？どうした？』

ある日、俺を小さな声で呼んだ琉生

琉生
「もう、、、つか、、れた、、、おね、がい、、るいを、、、ころして、、、らくに、、なりたい」

何言ってんの？

『やだ。そんなの絶対に嫌…』

琉生
「も、、戻れない、、、めいわく、、かけたく、ない」

『迷惑なんかじゃない！琉生、お願いだから戻ってきて！俺ら琉生居ないと無理だよ』

琉生
「もど、、れるか、な？」

『当たり前だろ！俺らついてるから、一緒に頑張ろう』

その日から琉生の辛いリハビリが始まった。

おかけで日に日に出来ることが増えていった。

琉生
「ふっか、、、今日はね、少しだけど歩けた、よ」

『良かった！』

琉生
「でもね？左足の感覚がないの、、、」

胸から下の感覚麻痺は比較的軽い方。

でも強く触られないと琉生は分からないらしい。

けど左足はどんなに強く触っても感覚がないって、、、

そういった…。

高次脳機能障害のせいで琉生は時々感情のコントロールが出来ないことがある。

それと記憶障害が同時に出てしまうと大変。

"琉生、家帰る！！"って突然言い出したり、"足が動かない！なんで！！！"って大泣きしたり…

だけど俺らの大事な琉生には変わりない。

元々泣き虫でわがままだったしね。

琉生
「ふっか！照！」

琉生の怪我から半年。

いつものように琉生に逢いに行くと理学療法士さんと一緒に出迎えてくれた琉生

琉生
「そこに居て？」

っていうと琉生は誰の手も借りずに俺らの元にゆっくりと左足足を引きずりながらも歩いてきた…。

その姿に俺思わず泣いてしまったっけ笑