約束の明日。 (ページ4)

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-永瀬廉side‐

岩橋の歓迎会ってことで誘われてカラオケ来たけど・・・
スピーカーから流れる大音量の音楽と振動で胸がどきどきしてきた・・・

実は担任と極少ない友達しかしらないけど・・・
生まれつき、心臓が悪い。

岸が歌ってる間に部屋を抜け出してトイレで薬飲んだけど一方に収まる気配がなく
このままやと岸たちにばれるって思って帰る選択をした。

岸はなんか言いたげだったけど
紫耀は俺の病気を知る数少ない友達だから心配そうに見つめてきた。

案の定、カラオケを出るとラインが来てた。

紫：発作？？大丈夫？？？気を付けて帰ってね

廉：大丈夫。岸と岩橋に謝っておいて？

紫：了解！！あ、5千円は多すぎ！！！明日かえすね

そや・・・財布の中1万５千円しか入ってなかったんだ・・・。

まぁこれと言って使い道もないしいいんやけど

廉「ただいま」

玄関を開けると廊下の先にある台所から顔出す母さん。

廉母「おかえり！！！遊んでくるんやなかったん？？」

廉「遊んできたで？」

廉母「あ、そう・・・」

多分、母さんは気づいてる。

なのに言ってこないのは俺がそういうの嫌いなん分かってるから。

リビングでは弟の海人がゲームやってる。

海「兄ちゃんおかえり！！！」

小学校５年生の海人は最近宿題もしないでゲームばっかり。

海人が生まれてすぐお父さんが亡くなって東京来たから海人はすっかり標準語。

俺は・・・母さんの影響と主治医の横山先生のせいで中々関西弁が抜けへん。

廉母「廉からも言ってや！！海ちゃん、宿題せんとゲームばっか」

海人にも俺のせいでたくさん我慢させてる・・・。

休日、みんなで出かけようってなっても海人は

別に観たいもんないのに映画行きたいって答えたり・・・

本当は遊園地とか動物園とか行きたいはずやのに・・・

俺に気使って、そんなの興味ないって振りすんねん・・・