約束の明日。 (ページ12)

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☆ ページ12

‐永瀬廉‐

冷たい聴診器が胸に触れる。

横「特に変わりなしやな」

横山先生は大体2択のことしか言わん

「変わりなし」か「悪化してる」

決して良くなってるって言われない俺の体。

横「最近、発作は？？前より発作の頻度多いんやない？？」

言われてみれば・・・昔は一か月発作でない時もあった・・・

でも最近・・・一週間に一回は絶対苦しくなる・・・

廉「確かに・・・前よりは・・・」

横「土曜日、予約入れとくから一泊入院で検査ね？」

まじかよ・・・

だる・・・

とりあえず母さんにライン入れとく

廉：今週の土日検査入院やと・・・

母：もしかして今日の定期健診よくなかったん？？

廉：変わりなし！！ただ最近発作起きるん多いからちゃんと検査しようって

母：そっか・・・おかん付き添うから！！

廉：海人一人になるやん！！つか高校生にもなって付き添われてもこまるわ！！！

土日入院か・・・

やる気失せるわ・・・

駅は通勤ラッシュでサラリーマンめっちゃおるし・・・

いつも座れるのに今日は立っとかな・・・

病院の最寄から家の最寄までは5駅。

20分くらい満員電車に揺られてようやく駅に着いた頃には

ポンコツな心臓が危険信号出しとった。

駅降りてすぐ近くにある小さな公園のベンチまでなんとかたどり着いた・・・

だんだん暴れだす心臓・・・

息が・・・できへん。

まだ水曜やん・・・病院に後戻りとかいやや・・・

だけどそんな思いとは裏腹にどんどん息苦しさと痛みは増していく・・・

母さんに迎え頼もうと電話するとすぐに出てくれた

廉母「もしもーし！！」

廉「か・・・さん・・・」

廉母「え！！廉！！どないしたん！！！今どこ！！！」

廉「駅前の・・・・こうえ・・・んっ！！！はぁ・・・っいっ・・・」

廉母「すぐ行くから！！！！！」

母さんはよきて・・・

痛い・・・苦しい・・・痛い・・・・痛い・・・・

廉母「廉！！！！！」

自転車爆走してきた母さん・・・

廉母「あかん・・・救急車呼ぶで！！！」

救急車って大げさや！！って思ったけど

抵抗すらできんし・・・

久々にこんな苦しいし痛いし・・・相当やばいわ・・・

なんか母さんと救急隊が話してるのは見えるんやけど・・・

救「廉くん！！！聞こえる？？？聞こえたらおじさんの手握ってね！！」

なんとか握れるけど自分の力やない感じがする。

気づいたら・・・・横山先生が目の前にいた