ヒロアカ夢小説⑤ (ページ45)

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その245 ページ45

購買で買ってきてくれた菓子類を食いながら、Aが喋ってるのを見ていた。

彼女の個性の事、どんなヒーローになりてぇか等、俺が知っている事ばかりか

と思っていたら、彼女が友達に無視されていたと話し始めた。

初めて聞く話…

何で、その時に言ってくれねぇんだ。

こんなタイミングで知りたくなかった。

不特定多数の前で話すって事は、その事は彼女にとってもう過去の事なんだろう。

人間関係の相談をされても上手く返せねぇと思うが、それでも相談して欲しかった。

…いや、自分のせいか。

確か…小学生の時だったか、Aが治癒をいつも通りに使っていない時期があった。

きっとその時だったんだろう。

治す事にネガティブな気持ちが表れていたのだ。

一時的だったから、スランプに陥っていたのだとばかり思っていた。

何故そう思うに至ったか、なんて考えもしなかった。

俺は…本当に視野が狭かったんだな。

アイツを超える事しか考えてなかったから…

でも、もう同じ事は繰り返さねぇ。

と、決意を固めていると彼女は次の話題に移っていた。

敵について、どう思うか…

会敵してる俺らにとって、即答出来ない問いだな。

彼女は何て答えるんだ？

と思ったところでチャイムが鳴り、終了となってしまった。

教室を出て、下駄箱へと向かっている。

…Aの靴、まだあるな。

「轟くんは帰らないのかい？」

「A、まだ学校にいるみてぇだから待ってようと思ってな」

「なるほど！一緒に帰っていたものな！」

「飯田くん、2人の邪魔しちゃあかんよ」

「麗日と飯田がいても邪魔じゃねぇぞ？」

そう言ったが、2人は先に帰ってしまった。

彼女も2人がいて邪魔だと思う事はねぇだろうに。

と、その時、知らねぇ奴に声をかけられた。

人を待っているからこの場でも良いかと聞いたが、どうしても場所を変えたいらしい。

彼女はまだ出てこなさそうなので、その事をラインした。

これで行き違いになる事はねぇだろう

…と思っていたのに、下駄箱に戻ると既に彼女の靴は無く、代わりに上履きが入っていた。

確かに彼女が教室を出る時、俺に対して先に帰っていてと言っていた。

いつ終わるか分からないからと。

俺の返事を聞く前に教室を出てしまったのだが、それなら尚更俺が帰ったかどうかを確認するはずだ。

もしかして確認できないような状況に陥っているのだとしたら…

杞憂である事を願いながら、彼女に電話をかけた。