その241 ページ41
それは、ファンクラブ会員になる方法が2種類ある事だ。
一つは、会長達が運営するSNSをフォローするだけ。
もう一つは、手間暇がかかりしかも少額の金銭も必要な方法。
今時、わざわざ郵便局行って切手買ってそして…なんて確かに手間がかかる。
さらに色々誓約があって、"私のファン"と言う事を対外的にアピールしたいなら絶対SNS組の方が良いのでは？と思わせるような内容だ。
「情野さん…すごい…！」
「ね〜」
「恐縮です…」
「それじゃあ、放課後の時間も限られてるし早速始めよっか〜」
会長がそう言い、皆が準備をしたり何かを確認したりし始めた。
「…3、2、1、スタート！」
「皆さん大変お待たせしました。
それでは、第1回『砦(サイ)』に質問コーナーを始めましょう！」
「30分程前までに皆さんから頂いた質問をまとめたものがこちら！」
そう言って私の手元にカメラが寄る。
皆が準備をしている間に目を通しておいてと言われて、さっき渡されたのだ。
「時間に限りがあるため似たような質問はまとめさせてもらいました、ご承知置き下さい。
…では早速、どんどん答えちゃいましょう！」
どうぞ！と目線で合図される。
「皆さん、沢山の質問ありがとうございます。
んー、どうしよう迷うな…
…！
まずは私の個性についてお答えします。
私の個性は『武器創造』と『治癒』です。
簡単に言うと…」
「…将来のヒーロー像についてですけど、ヒーローを助けたいって言うのは
私がいる限り、ヒーローが市民を守りその結果命を落とすなんて事を絶対に起こらないようにしたいって事なんです。
というのも…」
「受験についての質問ですね。
んー、私は学科も実技も、自分に何が出来て何が出来ないのかを把握する事から始めました。
その次に…」
受験についての項目の一つ上に、学校生活についての項目があった。
この項目は簡単に分けると恋愛関係か、友人関係の質問に分けられる。
恋愛関係の質問は私に彼氏はいるのか、あるいは今好きな人がいるんですけど…みたいな質問だ。
前者は体育祭直後から何回も質問されているし、後者は彼氏がいた事のない私に良いアドバイスは出来ないだろう。
だから答えるなら友人関係の質問なのだが、あの事を引き合いに出して答えて良いものなのか…。
体育祭のお陰で知名度が高くなってしまった為、誰かに過去を詮索されるかもしれない。
そんな事されるくらいなら自分から言っちゃおう！
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作者名：秋葉 | 作成日時：2020年11月30日 21時
