【STPR】愛しいあなたと【Colon】 (ページ24)

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リスナーページ24

「え……？」

ちょうど、Aのアカウントを登録しようとしていた莉犬の隣で談笑を楽しんでいたるぅとは、自身の携帯に届いた通知を見て固まる。

【ころん】
るぅとくん、助けて。

送られてきた写真には、ものすごい数のRT、いいねがされた、ころんとAが写った写真をツイートしているスクショだった。
るぅとはそのスクショを見た瞬間、心臓が飛び跳ねた。

「るぅちゃん、どうしたの？」

莉犬は、るぅとの口から零れた言葉を聞き逃さなかった。
るぅとは、笑顔を取り繕い、

「なんでもないよ」

と莉犬とAに告げる。

【るぅと】
ころちゃん、大丈夫ですよ。
今、莉犬と3人で遊んでるんですけど、カラオケとか個室に避難した方がいいですよね？

【ころん】
お願い。
Aを守ってほしい。

【るぅと】
分かった。大丈夫。
僕達がいるので。

るぅとは、ころんにそこまでメッセージを送って携帯を閉じる。
目の前では、莉犬がAにウキウキでSNSの使い方を教えていた。

「ねぇ、莉犬、Aさん。カラオケ行きませんか？僕歌いたい気分になっちゃいましたー！」

るぅとはなるべく笑顔で言う。
ころんが個人LINEを送ってきたということは、他のみんなにはまだ内緒にしておいた方がいいということだろう。

「いいね！行こ！俺も歌いたい！Aちゃんは？」

元々歌ってみたなどを投稿しているくらいだから、莉犬も乗り気だった。
Aは、渋々と言った感じで、カラオケに行くことに決めた。

「よし！そうと決まれば行きましょ～」.

るぅとは真っ先に席から立ち上がり、2人に早く立ち上がるよう行動で促した。

「あの～もしかして、るぅとくんと莉犬くんですか？」

不意に後ろから声をかけられる。
るぅとは恐る恐る振り返ると、黒髪のツインテールと金髪のショートヘアの女性が立っていた。
るぅとは、ころんのリスナーではないか、内心ヒヤヒヤしていた。

「いえ、違います。人違いじゃないですか？」

とニコリと笑って言う。

「そっかー、残念です！声が似ていたので……突然話しかけて失礼しました！」

黒髪のツインテールの子はとても礼儀正しく、すぐにその場を去ってくれようとした。
しかし、金髪の子の方は、るぅとでも、莉犬でもなく、Aの方を見ていた。
黒髪の子が金髪の子に、ねぇほら、行くよと袖を引いているにも関わらず、Aに話しかける。

「あんた、ころんくんのTwitterで炎上してる子でしょ？」

るぅとは、終わった…と目を瞑った。