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春休みのあの日以来、久々に訪れた音楽室


音大に進み、忙しい毎日を送っていた最中

『一度、練習を見に来てくれないか?』

と恩師に頼まれれば、断ることなんて出来なかった



もう来ることもないと思っていた音楽室

数ヶ月ぶりにあった清水は、最上級生としてパートを引っ張っていて、調子を聞いても絶好調と答えるほどの自信

隣で演奏すれば、去年の事を、つい昨日のことのように思い出す


でも

何かが違う

清水の音が、遠くなった気がする

音自体は、表現力が上がって今までより何倍もええねんけど、なんか 清水が近くに感じられへん気がして


まぁ、当たり前か

俺と演奏するわけ ちゃうもんな



今年のコンクールメンバーは粒ぞろい

期待を持って迎えた、コンクール当日。仲間達と連れ立って、後輩達の応援へ


少し不安そうな清水の顔 見てたら、安心させたくて

無性に彼女に触れたくなって

“頑張りや”

ポンと頭に手を置いた


“はいっ、頑張ります”


やっぱり何かがちゃうねん

彼女の背中を見送ると、それを呼び止めたのはヒナで


あの顔

あの笑顔

ずっと、俺に向けられてたのに、今は真っ直ぐヒナの方を向いていて


なんで、俺やないん?

って、戸惑いと焦りで、心が疼く



「清水、よぉ やったなぁ〜」

見事に全国大会出場を決めた清水


もっとかけたい言葉があったのに、彼女が向かっていったのは


ヒナのところで



恥ずかしそうに、顔 赤くして俯いて



なんや、おもろない





「マミ、帰ろか?」


「うん」


「今日、泊まってくやろ?」


「いいの?」


「もちろん」


まだ付き合って一年経ってないのに、俺たちの間に愛情や恋心なんてものは、もうないと思う

デートらしいデートかて、いつしたか覚えていないほど

会った日は、必ず体を重ねて



そんな関係でも、別れを切り出せないのは



ひとりになりたくないから




ヒナと清水に、俺は幸せやでって見栄を張っていたい




そんな俺のエゴからやと思う

・▲▲→←・○○



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ちか(プロフ) - 菜月さん» 私も他作者さんにコメント書くの、恥ずかしくて苦手だったりします^^;そんな中の菜月さんの初コメ。嬉しい限りです(≧∀≦)まだまだお話も中盤。今後ともお付き合いお願い致します。コメも大歓迎です^ ^ (2018年1月21日 1時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - はじめまして、この作品を読ませていただきました。普段はメッセージとか送るタイプではないのでうまく伝えることができないのですが、純粋に感動したのでご報告させていただきました。感動的で勝手に涙が出てしまいました笑続きがすごく気になってます! (2018年1月20日 23時) (レス) id: f295431575 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - よこるなさん» ご指摘ありがとうございます。早速、名字変換出来るよう設定し直しました。何故か過去作も苗字変換出来なくなっていて…よこるなさんに教えて頂かなければ気付きませんでした。本当にありがとうございました。まだお話は続きますが、最後までお付き合い下さいませ (2018年1月9日 1時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
よこるな(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝見しています。今回は名字の変更はできないのでしょうか?清水さんになっていたので、一瞬誰のことかわかりませんでした。 (2018年1月9日 0時) (レス) id: 706a165687 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちか | 作成日時:2018年1月8日 17時

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