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とうとう迎えた、運命の日の朝
昨年とはまた違う緊張感
どうしても全国大会への切符を掴みたい
そう思って毎日厳しい練習にも耐えてきた
コンクール会場に着くと、卒業生達に声を掛けられる
「清水、調子どぉや？」
「今日も絶好調です」
「そっか。お前 ホンマ頼もしくなったなぁ」
「ふふっ。そりゃそうですよ。3年生ですから」
「今日の演奏、楽しみにしてる」
そう言って頭にのっかる横山先輩の手
「頑張りや」
昔みたいにポンポンと2回撫でられて
ドキドキするかと思ってた
でも、やっぱりそんな事はなくって
「はいっ、頑張ります」
素直にそれを受け入れる自分がいた
「じゃあ、行ってきます」
他の部員達と共に、控え室に向かおうとした時
「清水さんっ！」
呼ばれた声に
「村上先輩⁈なんでっ？」
思わず大きな声をあげた
「どうしても清水さんに渡したいもんあって、合宿 抜けてきてもぉた」
「だっ、大丈夫なんですか？」
「大丈夫 大丈夫。ちゃんと先輩にも了承済みやから」
ジャージ姿で、流れる汗を袖で拭いながら
「これ」
差し出されたお守り
「これな？俺がいざっちゅう時にいっつも持ってるもんで、効果絶大やねん」
村上先輩に右手を取られて
「せやから、これ持っとったら、絶対 大丈夫やから」
「わざわざ、この為に…」
「昨日の電話、不安そうやったから」
「なんか、自信でてきました」
「そうそう、その意気や。頑張ってき」
ポンと村上先輩に背中を押されて、お守りを制服のポケットにしまい、本番への一歩を踏み出した
結果発表後
「清水、よぉやったなぁ」
「A、おめでとう」
いつの間にか会場にやってきていたマミ
「うん、ありがとう」
横山先輩と手を繋ぎ並んでいるけれど、それを見てもこれまでのように、胸が締め付けられるような苦しさはなかった
それよりも、今日の結果をどうしても自分の口から伝えたい人がいた
その人の背中を見つければ
「村上先輩っ」
自然と呼ぶ声も大きくなる
「おぉ、お疲れさん」
「私、やりましたっ。先輩のお守りのおかげですっ」
「んな事ないって。清水さんのこれまでの頑張りの成果やって」
横山先輩よりも、がっしりとした手
「よぉ、頑張ったなぁ」
横山先輩よりも、少し乱暴に頭を撫でられて
「………っ」
それだけの事なのに
さっき、横山先輩にも同じことされた筈なのに
心臓の動きが激しくなって、急に顔中に熱が集まった
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ちか(プロフ) - 菜月さん» 私も他作者さんにコメント書くの、恥ずかしくて苦手だったりします^^;そんな中の菜月さんの初コメ。嬉しい限りです(≧∀≦)まだまだお話も中盤。今後ともお付き合いお願い致します。コメも大歓迎です^ ^ (2018年1月21日 1時) (
レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - はじめまして、この作品を読ませていただきました。普段はメッセージとか送るタイプではないのでうまく伝えることができないのですが、純粋に感動したのでご報告させていただきました。感動的で勝手に涙が出てしまいました笑続きがすごく気になってます！ (2018年1月20日 23時) (レス) id: f295431575 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - よこるなさん» ご指摘ありがとうございます。早速、名字変換出来るよう設定し直しました。何故か過去作も苗字変換出来なくなっていて…よこるなさんに教えて頂かなければ気付きませんでした。本当にありがとうございました。まだお話は続きますが、最後までお付き合い下さいませ (2018年1月9日 1時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
よこるな(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく拝見しています。今回は名字の変更はできないのでしょうか？清水さんになっていたので、一瞬誰のことかわかりませんでした。 (2018年1月9日 0時) (レス) id: 706a165687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2018年1月8日 17時
