終わりなき哀しみ２

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なんか久しぶりだな…。



シャワーを浴びて化粧とタバコの臭いをきれいさっぱり洗い流し、ソファーに座ってテレビを観ながら温かいものを飲んで最後にふかふかのベッドに入るという完全にいつも通りの行動を、今日は臣くんが共にしてくれている。



一緒にベッドに入るというには決して好ましいことではないのだろうが、もう今更だ…と思う部分もあって私は特に気にしていないし、今まで隆二につけられたいくつもの傷が薄くなっていくような気がしてものすごく大きな安心感が芽生え、






『………臣くん…』






なんて珍しく私から身を寄せた。



もちろん臣くんは初めてそんなことをする私に驚いた様子を見せたが、優しい声で私の名前を呼ぶとギュッと抱きしめて好きだよ…と呟いてくれた。






やっぱり私ははじめから臣くんを好きになるべきだったんだろうな。



永遠じゃないとしても今は私だけを見てくれてるし私を傷つけることもしない。文也さんに連れていかれそうになった時に助けてくれたのも臣くんだったし、それ以来できるだけバイト先に迎えに来てくれてる。



そしてなんといっても誕生日を祝ってくれたのが一番私の中で大きいと思う。というより、臣くんは私にいろんな初めてを経験させてくれて幸せな時間をいっぱいくれた。



隆二のことが好きだから……なんて変な意地張ってないではじめから臣くんを選んでおけば、私はきっとこんなに苦しまずに済んだのだろう。



今更ながら後悔だ…。






『……臣くん、明日仕事？』



臣「うん、残念ながら」



『…そっか』






まぁ仕方ない。


芸能人に土日祝日は関係ないからね。






臣「……なぁ、A」



『んー？』



臣「……やっぱりなんかあっただろ、隆二と」



『………さぁ…』






言ってみ？と眉を吊り上げる臣くんに、別になにもないよーと軽い笑顔を向けて誤魔化す。



やっぱり私のこの積極的な言動が相当怪しかったのか、どうやら臣くんは隆二の不機嫌な理由が私と関係しているということに気づいてしまったようだ。



でも言ってもいいことなのか？引かれないかな…。

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