終わりなき哀しみ２

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「「あけましておめでとー！」」






私は今年もバイト中に新年を迎えた。



全部の席を回り、お客さん一人ひとりとシャンパンで乾杯を交わす。






陣「あけましておめでとう！」



『おめでとうございます！今年もよろしくお願いしますね♪』



陣「いえいえ、こちらこそ♪」






陣さんともグラスを鳴らして並んで座る。






陣「今冬休みだよね？どう？ちゃんと遊んでる？」



『んー…。あんまり遊んでないかな』






陣さんのタバコに火をつけながら苦笑いで言った。






年末は音楽番組がたくさんあり、隆二も臣くんも忙しいためあまり連絡をとっておらず、波瑠は埼玉の実家に帰っているのでいない。



実家なんてない私は、バイトが終わったら昼まで寝るという寂しい日々を送っている。



三代目がレコード大賞を受賞した時に隆二から電話がかかってきたのだが、それは隆二のスマホを勝手に借りた剛典だったので、隆二とは少ししか喋っていない。



三代目だけで新年会するから来てねーというお誘いを受けたのだが、完全に部外者の私が参加するのはちょっと違うでしょ…と行くのを迷っている。






『冬休みはバイトばっかりかなー』



陣「まぁバイトも大事だけど、今のうち遊んでおかないと就職したらそんな暇ないかもよ？」



『そうですよねぇ…』






そんな事は分かってはいるのだが、そろそろ進路のことも真剣に考えないといけないので遊んでばっかりもいられない。



おまけに夜中に隆二が来たり、お店に迎えに来てくれた臣くんをそのまま泊めたりするので、勉強する時間がなくなってしまってだいぶピンチなのだ。







『でも休み明けにテストあるから、遊ぶより勉強しなきゃいけない』



陣「あ、そっかぁ。学生にはテストっていう天敵がいるんだったね(笑)」



『天敵って(笑)でもまぁそんな感じですね』






いいよね、陣さんは。



課題もなければテストも就活もないし、毎晩のようにお店に来て遊んでるんだから。



社長という身分は、誰でも同じような暮らしをしているんだろうか？






陣「…そんな飲んで大丈夫？」



『今日はいっぱい飲む�・♪』






私は寂しさを紛らわそうと、陣さんが頼んでくれたお酒を浴びるように飲んだ。

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