僕らのイケメンな姫２

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ﾋﾛ「……まぁ良いけどさ」

『え、本間！？ありがとうございます！』




なんだかんだで手術を受ける事を許してくれたヒロさん。

今後のスケジュールなどに大きく響いてくるのでもちろん渋々といった感じだったが、それでもこんな我が儘を許してくれるなんてヒロさんという人物は本当に神様みたいな存在だ。


しかし私にとっての最大の問題は…、




ﾋﾛ「てか手術を受けたいと思った理由は？」




という厄介な質問をされるという事だ。

別に隠す事ではないのだろうが、私が太ももの入れ墨を消したいと思ったのは臣くんとの事があったからなので、はっきり理由を言うと彼の気持ちまでヒロさんに喋ってしまう事になる。


さすがにそんな勝手な事はできない。




『…別にこれといった理由はないよ』

ﾋﾛ「そんなわけないだろ(笑)今になって消したいなんて普通思うか？」


『そんな事言われても…』




思うかもしれないじゃないか。

今まで残しておくべきだとは思っていたが消したくないとは思った事はないし、毎日お風呂や着替えの時など太ももだけは一切見ないようにしていてその作業もいろいろ面倒だ。


背中に関しては全然良いのだが、さすがに名前が彫られているのは辛い。




『…本間に大した理由はないよ』

ﾋﾛ「いや、絶対にある。社長の俺にすらも言えないような理由なのか？」

『いや、そーゆう訳じゃなくて…』


ﾋﾛ「じゃあどーゆう訳だ？」




なんだ、この面倒くさいやりとりは？

相手は私が所属する事務所の社長であり大先輩であり、そして親代わりでもあるヒロさんなのだから言ってしまっても問題ないのだろうか？


というか、むしろ言った方が良いのか？




『……怒らへん？』

ﾋﾛ「なんだよ、怒られるような事したのか？」

『してないけどさ』

ﾋﾛ「どっちだよ(笑)」




うん、今のは良いテンポでやりとりができたぞ。

それに臣くんよりはツッコミがマシだったよ、ヒロさん(笑)




『……実はさ、背中と太ももの入れ墨を臣くんに見せてん…』

ﾋﾛ「え、臣って登坂広臣？」

『…そう、三代目のボーカルの登坂広臣』


ﾋﾛ「………ほー…」




え、なにその反応？

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