僕らのイケメンな姫２

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直「今からみんなで飯行くか！」




直人と２人で喋った後ぞろぞろとメンバーが控え室に戻ってきて、小さく謝った私を変な目で私を見ているその野郎どもに直人が焼き肉行こうなんて言い出した。

もちろん焼肉という言葉に野郎どもはテンションが上がっているが、中には機嫌が良くない人もいるわけで、




臣「俺、Aが行くなら遠慮します」




ここに１人、私を睨んでいる人物が。




隆「…え、なに言ってんの？焼き肉だぞ？」

臣「関係ねぇ」





間違いないです、登坂さん。

食いしん坊の隆二くんにしたら焼き肉であろうが380円の牛丼だろうが、なに言ってんの？肉だぞ！？と言うに決まってるが、今の登坂さんには食べに行くものがなにであろうと関係ないのだ。





直「…臣、なんか怒ってんの？」

臣「怒らない方がおかしいでしょ。もうすぐ撮影始まるっていうのに外で黄昏てるし、始まったら始まったで意味分かんねぇ事でカメラマンにキレて撮影放棄するし…、そんな事許されるわけない」

己「おい、ちょっと落ち着けよ」


臣「俺は落ち着いてます。あいつが変なだけでしょ」




あいつが、と繰り返して私を指さす臣くん。

なにも知らない臣くんにとっては私の行動は腹が立つものでしかないだろうし、仕事を放棄するなんて確かに許される事ではない。


だからこうやってキレられる意味も分かるのだが、こっちにはこっちの事情というものがあるのだ。




『…そうやって勝手にキレとけば。ヒロさんにチクられようがウチはなにも怖くないから』

臣「……はぁ？」


『撮影を放り出した事についてはさっき謝ったしこれ以上はなにも言う事ない。ウチが気に入らんなら帰りぃ』




こんなセリフを吐いてはいるが本当は怖くてたまらず、さっきから一瞬も臣くんの事を見れていない。

私だって分かっている。どんな理由があろうと撮影中の私の態度は最悪だし、今の態度は最悪なんてもんじゃないって事を。


しかし理由を説明できない私はどうすれば良いのか分からず、ただただ臣くんがキレているのを感じる事しかできなかった。

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