150【完結】 ページ50
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あぁ……、これを幸せっていうんだろうな。
私は今みんなとの食事会を終えて久しぶりに隆二の家にお邪魔してるわけだが、ベッドの上で後ろから抱きしめられながらテレビを観ているというただそれだけの状況にとてつもない幸福感を覚えている。
久しぶりといっても、ここに来るのは2回目だが。
隆「今日泊まってくだろ?」
『うん。でも明日8時に空港集合だからめっちゃ早く起きて帰るよ』
隆「えー」
『えーじゃない(笑)』
隆二は私が明日から卒業旅行に行くことに不満があるらしく、行くなーなんて珍しく甘えてきて一緒に行くのは本当に女か?1人も男はいないのか?と疑いの目すらも向けてくる。
こんなことを言ったら殺されそうだが、隆二のこの甘えているような言動は顔とのギャップがあり過ぎてちょっと笑いそうになるし、可愛いなぁ…なんてことすらも思ってしまうよ。
隆二って実はこんなキャラなんだ…(笑)
『それくらい我慢してよー』
隆「無理。やっとAが俺だけのもんになったのにまた離れるとか嫌だ」
『たった1週間じゃん(笑)帰ってきたらすぐ隆二に会いに行くからさ、卒業旅行だけは行かせて!』
隆「…んー………分かった。じゃあ今日は俺が満足いくまで相手しろよ」
『え、嫌だ。それ絶対朝まで寝かせてくれないパターンじゃん』
隆「あ、バレた(笑)じゃあ一発だけで勘弁してやるから、今俺の目を見て好きって言って」
『………無理…』
隆「知らねぇ」
あからさまに言いたくないという態度をとる私に、なんだよ?と笑いながら言い自分と向かい合わせにクルッと回転させる隆二。
隆二は私に好きだという言葉を何度か言ってくれたが、私は彼に直接そのような言葉を言ったことがないのだ。
ただ単に恥ずかしいだけ…。
隆「おい、早く言わねぇと襲うぞ」
『ちょ、ちょっと待ってよ!』
催促されるほど言いにくいってやつだな、これは。
『…………好き…』
隆「え?なんだって?」
『…………隆二のことが好き』
隆「…ふっ(笑)バーカ」
『なっ…!バカってなによ!』
隆「………俺は愛してるよ、A」
『っ………///』
隆「うわ、その顔せこいわ。やっぱり朝まで寝かせねぇからな」
『え、ちょ、待って…………ひゃっ…!』
遊びから彼女という立場に変わっても、私が隆二のペースに飲み込まれるのは変わらないようだ。
fin.
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水澄柊香(プロフ) - キャンさん» じゃあ陣さんの愛人に…((( (2015年5月9日 16時) (レス) id: bc7e7b2bbc (このIDを非表示/違反報告)
キャン(プロフ) - 登坂ゆずさん» 本間ですか!ありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。 (2015年5月7日 23時) (レス) id: 4b6fddb3df (このIDを非表示/違反報告)
登坂ゆず(プロフ) - 最高でした。 (2015年5月7日 23時) (レス) id: 2793cf6666 (このIDを非表示/違反報告)
キャン(プロフ) - 涼さん» ありがとうございます!もっと面白い絡みがあってのイチャイチャを書きたかったのですが、文字数が足りなさすぎて全然でした(´Д`)短編で隆二くんの話を考えときますね! (2015年5月7日 22時) (レス) id: 4b6fddb3df (このIDを非表示/違反報告)
涼 - 完結おめでとうごさいます!残り僅かで、充分イチャイチャしてました!隆二と幸せになってくれて本当に嬉しかったです。ずっと読み続けてきて良かった。続編でも別のお話でも、私は隆二推しでキャンさんの書く隆二が好きなので、また隆二作品を期待してます! (2015年5月7日 22時) (レス) id: e56153c529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キャン | 作成日時:2015年3月6日 10時