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『………えっ…?』






みんなで飲んでいる席から遠い遠いところにあるお手洗いに行っていた私は、扉を開けると目の前に現れる男性用トイレの扉の前に1つの人影を見つけ、その人と目が合った途端に気持ち悪い汗が噴き出した。



そしてその人に手首を掴まれていることに対しても更にわけが分からなくなり、気持ち悪い汗が驚くほどに冷たいものへと変わる。



まぁそんなことをするのは彼しかいないわけで…、






『……なんでしょう、隆二さん…』





と、なんとか平然を装おうと頑張って笑顔を作ってみた。



さっきまでまともに喋れないほど酔っ払ってたくせに、そんなのは嘘だったかのように今は目がパッチリ開いていて意識もはっきりしているようにみえる。



なになに…、なにが起こるの…?






『…どうしたの?戻らないの?』



隆「戻るよ。お前と話したら」



『……え、話…?』






私と話ってなんだっていうのだ?



一方的に怒って家を追い出したことについて?臣くんと付き合ったことについて?



どれであろうと、トイレの前で2人きりというこの変な状況からは脱したいよ。






『……さっさと話を終わらせるか場所を変えるか、どっちかにしません?』



隆「なに、トイレの前は嫌?」



『そりゃ嫌でしょ(笑)人が来たら邪魔になるし話は聞かれちゃうし、おまけに隆二だってバレたら大変だよ』



隆「確かに。じゃあちょっとだけ外出るか」






私の場所を変えようという提案に乗っかってきた隆二は、すぐ終わるからと言ってそそくさと店の出入り口へ歩き出した。



トイレの前で話すよりかは外に出る方がマシだが、臣くん達にあの2人遅くない?と心配かけてしまわないだろうか、まさか2人で抜け出した?と怪しまれないだろうか、という変な不安が頭をよぎる。



あとで臣くんに隆二となにを話していたのかうざいほど聞かれるんだろうな…。






『…すみません、ちょっと電話をしに外出ますね』






私は隆二の話の内容と臣くんのことを考えてモヤモヤする気持ちを抱えながら、たまたま通りかかった女の店員さんにそう告げて隆二のあとをついていった。

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水澄柊香(プロフ) - キャンさん» じゃあ陣さんの愛人に…((( (2015年5月9日 16時) (レス) id: bc7e7b2bbc (このIDを非表示/違反報告)
キャン(プロフ) - 登坂ゆずさん» 本間ですか!ありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。 (2015年5月7日 23時) (レス) id: 4b6fddb3df (このIDを非表示/違反報告)
登坂ゆず(プロフ) - 最高でした。 (2015年5月7日 23時) (レス) id: 2793cf6666 (このIDを非表示/違反報告)
キャン(プロフ) - 涼さん» ありがとうございます!もっと面白い絡みがあってのイチャイチャを書きたかったのですが、文字数が足りなさすぎて全然でした(´Д`)短編で隆二くんの話を考えときますね! (2015年5月7日 22時) (レス) id: 4b6fddb3df (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうごさいます!残り僅かで、充分イチャイチャしてました!隆二と幸せになってくれて本当に嬉しかったです。ずっと読み続けてきて良かった。続編でも別のお話でも、私は隆二推しでキャンさんの書く隆二が好きなので、また隆二作品を期待してます! (2015年5月7日 22時) (レス) id: e56153c529 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キャン | 作成日時:2015年3月6日 10時

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