出逢ったことがすべて 2

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剛典『こんばんは。(にこ)』



「あっ………」



瑛『い、らっしゃいませ…笑』








にこにこな笑顔で隣に座ってきた剛典くん。








剛典『何の話？』


「あ、うん、そんな大したことじゃないよ、ね？」


瑛『がんちゃんの好「はぁ？」…好きなタイプが気になるみたいで。』


「ねぇほんと嫌いになるよ？」


瑛『そんなうじうじしてねぇでさ、聞きゃあいい話だろ』







瑛くんの言葉に返す術が無い。
確かにその通りなんだけどね…。








剛典『へぇ…俺の？』








片眉を上げながら私の方を見て微笑する。









「…だって…」


剛典『だって？』


「ちゃんと…聞いた事ないなあと思って…」


剛典『なるほどねぇ……笑』








好きなタイプか〜と言いながら腕を組みながら
私が座ってる椅子を90度回転させて
真正面から見つめられた。









剛典『俺の好きなタイプはAちゃんです。』



「………………は？」



剛典『え、聞こえなかった？』



「いや、え？」








剛典くんの好きなタイプは…………私？









剛典『艶々な髪の毛とか、キスとかハグとか色々慣れてないとことか、見た目めちゃくちゃ女の子らしくて可愛いのに意外と口悪いところとか。あとは……』



「もういいです。口閉じてください。」



剛典『……あとは、』



「話すんだ…」



剛典『俺の仕事理解してくれてて、我儘言わないところ。』








なんか複雑……。
それって結局都合のいい女ってことだよね。









剛典『今のは嫌いなところだよ』


「…え？」


剛典『そうやって俺を気にして思ってること言わないじゃん。確かに俺芸能人だし色々制限されること多いけど、別にAちゃんを都合のいい女にしたくて付き合ってるわけじゃないよ』









剛典くんの目に光が…ない。
淡々と話す姿はどこか他人行儀。









「あの、」




剛典『……分かんない？
俺Aちゃんの事になると結構余裕無いんだよ。』









" 余裕無い "



その言葉が純粋に嬉しく感じた。









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