出逢ったことがすべて 2

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剛典『……無理して笑顔作んなくていいから、』







首をゆっくり左右に振りながら悲しげに笑う。






「こうでもしないと……保てないから、自分を」









「それからですかね…。学校行っても常に監視されてるような感じがして。まぁ同じクラスだから見られてるのは当たり前なんですけどね。笑」





「瑛くんに用があって話しかけようとしたら毎回いいタイミングで割って入ってきて……そのまま誰もいない空き部屋まで連れ出されて…………蹴られたり、暴言だったり………酷い時はそのまま………」





剛典『……大丈夫、ゆっくりでいいよ』





「その………っ、されそうに、なったり、とか…………」




剛典『っ、！！』




「もちろん、全力で拒否すればそれはやめたんですけどね………暴力だけは全くやめませんでした」









剛典『も、ういいよ、十分だよ、』


「だめです、まだ全部話してないです」


剛典『Aちゃんもういいよ、辛いでしょ？』


「辛くなんか、………」


剛典『なんで………我慢しないでよ、泣きたいんでしょ？』









剛典がそう投げかければ堰き止めていたものが
溢れて止まらなくなったのか。









「…………ゃだ、っ………や、だ…………」





剛典『Aちゃん、』




「もう、会わないって決めてたのに………っ、
やっと、やっと忘れられて……前に進める、って
そう思ってた、のに…………っ、」









泣きじゃくりながら剛典に縋るA。

剛典は複雑な表情を浮かべながら
彼女の背中を摩ったり、とんとんと
優しく叩いたりしている。









「剛典さんに出会えて、………やっと、やっと…
ちゃんと、恋愛できるって………思ってたのに、っ」




剛典『！！』





「………………すき、………すきなんです、」





剛典『それって………』







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「き、づいたら……好きでした、っ」









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