検索窓
今日:18 hit、昨日:33 hit、合計:233,690 hit

_ 24 ページ25

takanori


.









剛典『え………何これ………』








あれ…誰かの作ったご飯って
こんなに美味しかったっけ…?









「岩田さん…?」





何も発しない俺に対して少し不安げな視線を送るAちゃん。
あ、違うよ、違うんだ。









剛典『めっ…………ちゃ美味い…………』



「ほんとですか?それならよかったです」









そう言って微笑んだAちゃんは天使のよう。









「ふふ、かきこみすぎじゃないですか?」


剛典『やばい、まじで美味い。Aちゃん天才』


「これくらい誰でも作れますって」


剛典『何皿でも食える』


「褒めても何も出ませんよ」









俺もそれなりに料理は出来るけど
自分で作ってもそこに " 愛 " は無いわけで。

Aちゃんの料理に " 愛 " が入っているかは
定かではないけれどその代わり " 温かみ " がある。









剛典『ご馳走様でした。』


「早いですね…」


剛典『まじで美味かった。ありがとう』


「……いえ、」


剛典『あれ、どうしたの?』








心做しか顔が……………赤い?







剛典『熱?』




おでこに手を当てようとしたら
" 大丈夫ですっ " て避けられた。









剛典『Aちゃん』


「…はい」


剛典『俺やっぱ好き。Aちゃんのこと。』









アプローチの仕方が分からないなら
もう言葉で示すしかない。









.









「私年上じゃないし包容力も無いです。」




剛典『は?』







思わず聞き返せばハッとした顔をして
目を泳がせる。








「いや…っ、」


剛典『何の話?』


「えっと……」







下を向きながら膝の上でぎゅっと拳を握って
もごもごと話し始めたAちゃん。








「さっきたまたまつけてたTVで…その…年上がいいっていう話をしてたから…」


剛典『………へぇ、信じてるんだ』


「だってそうなんですよね?」


剛典『違うよ、タイプなんて理想だから』









そう、理想でしかない。
現に好きになった人は年下なんだから。









.

_ 25→←_ 23



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (102 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
629人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かの | 作成日時:2020年10月6日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。