出逢ったことがすべて (ページ11)

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takanori

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" もう二度と近付かないでください "

バタンと大きな音を立てて閉まるドア

リビングに取り残された俺には
何がなんだか分からない。

剛典『……………あ。』

剛典『ファーストキス……………』

ふぅん、そっか。あの子のファーストキスは
俺が貰っちゃったってことね。
好都合じゃん、それ。

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広臣『…………で、俺が呼ばれたと。』

剛典『いやぁ～すみません。
一人になりたくなくて笑』

広臣『つか珍しいな。
岩ちゃんが一人の女の子でそんな悩むなんて』

剛典『俺だってそろそろ恋愛しますよ』

広臣『まぁ散々遊んできたもんな。
もう満足したでしょ』

剛典『満足って。笑』

今、一人になると罪悪感で埋もれそうだった。

広臣『責任感じてんの？』

剛典『えっ、』

広臣『あれ？違った？』

剛典『いや…図星っす』

広臣『じゃなきゃ俺呼ばないだろ？笑』

剛典『……すね、笑』

てことは臣さんにはもう俺の気持ちも
お見通し、ってところかな。

広臣『にしても岩ちゃんが一目惚れねぇ～？笑』

剛典『やっぱりバレてた…』

広臣『どこがハマったの？やっぱ体？』

剛典『ちょっと！違いますよ！』

広臣『あれ？違ったんだ』

どこ、って聞かれると具体的に答えられる自信はない。

けど、

剛典『なんか…上手く言えないんすけど、彼女の凛とした声とか手入れされた髪の毛、常に一歩先を見据えてそうな瞳が頭から離れなくて。見た目めちゃくちゃか弱そうなのに、割と思ったことすぐ言うし、しかも思ってること全部口に出るのがすっげぇ面白くて。』

広臣『………2日でそんな？笑』

剛典『あ。』

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岩田剛典、31歳。

人生で初めてやっと

まともな恋愛が出来そう。

……………な気がする。

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